・手紙 Fred Weasley ページ9
あなたの声が、聴けなくなったあの日から、
あなたの目が、輝きを失ったあの日から、
もう、どれくらいがたったんだろう。
＊
『ジョージ、久しぶり』
あなたがいなくなってしまって、随分経った。
すっかり大人になった、あなたと瓜二つのジョージ。
「A。何年ぶりかなぁ？」
『もう10年以上は経つんじゃない？』
「美人になったもんだ」
そう言って無邪気に笑う、昔と変わらないジョージの笑顔は、
もういないあなたの笑顔を思い出させて、私を苦しめる。
『お店はどう？』
「ロンと一緒に、上手くやってるぜ」
『よかった』
「…なぁ、A。渡したいものがあるんだけど」
『私に？何？』
ジョージが差し出したのは、
随分古そうな茶色くなった封筒。
あちこちにシミができていたり、シワになっていたり。
『これは？』
「…フレッドが、Aに書いた手紙」
…フレッドが？
「部屋をちょっと片付けてたらあってさ」
もうすでに目に溜まっている涙をこらえて、
そっと封筒を開ける。
中には、封筒に守られていたからか、
書いたばかりのような真っ白い手紙。
「Aへ
今これを読んでるってことは、全部終わったってことだよな？
ハリーが、上手くやってくれたらしい。
ところで、俺、とっくにホグワーツを卒業する年になってて、
まぁつまり、大人の仲間入りってわけだ。
それで、Aに言おうと思ってたことがあるんだけど、
ハリーもロンも、みんな頑張ってるから、言える空気じゃなくて。
だから手紙に書いてる。普段こんなこと、照れ臭くてしないし、
俺らしくないって思うだろ？自分でもそう思うさ。
俺らしくないことするの嫌いな俺でも、
どうしても言いたいことは…
全部終わって、その結果がどうであれ、
Aの気持ちが変わってなかったらさ、
俺と結婚してくれないか？」
懐かしい、あなたの文字で。
不器用な言葉遣いで。
『フレッ…ド…』
止まらない涙が、大切なその手紙に溢れてしまわないよう、
そっと封筒にしまう。
『ジョージ、ありがとう…私…』
こんなに時が経っても、
私はずっと、永遠にあなたを愛してるってことを、
あなた自身が気づかせてくれる。
ねぇ、フレッド。
私は今でも、あなたが大好き。
・手紙 George Weasley→←・君の笑顔 Harry Potter
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スピカブラック - イレイさん» まだですか？ (2020年10月20日 2時) (
レス) id: b5e377f0b8 (このIDを非表示/違反報告)
スピカブラック - リクでセブで甘で書いて下さい (2020年9月24日 3時) (レス) id: b5e377f0b8 (このIDを非表示/違反報告)
愛菜(プロフ) - いつも読ませてもらってます！よければジョージと夢主ちゃんがホグワーツでラブラブする話をお願いします！ (2020年3月21日 11時) (レス) id: e2056a58cc (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅(プロフ) - 出来ればで大丈夫です。頑張ってください(*’ω’*) (2018年7月23日 21時) (レス) id: b6f3460812 (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅(プロフ) - リクエストokなら、フレッドをお願いします。シチュエーションokなら、ケンカップルやったけど、結婚を約束していた2人。でも、最期の戦いで夢主ちゃんが、フレッドを庇って死んじゃうのでお願いします。因みに夢主ちゃんは、手紙を書き残したので、お願いします。 (2018年7月23日 21時) (レス) id: b6f3460812 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イレイ | 作成日時：2015年8月11日 10時
