不幸な愛のお話 (ページ3)

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目覚め〈 Ⅱ 〉ページ3

あれから色々探索してみた結果、ここはどうやら巨大な廃墟らしい事が分かった。
その為電気が通っていなくて、明かりは全てランプしかなくて薄暗い。

『あの、チョロ松さん…1回手を離してくれませんか？』

チ「駄目だよ、はぐれたら危ないでしょ？」

『…… 』

チョロ松さんは何故か手を絶対に離してくれない。

しかもこんなに長い時間手を繋いで居るのに彼の手はずっと冷たいままなのだから、何だか不気味に思ってしまう。

気がつくと、部屋の奥に私の身長の倍はある高さの扉があった。

『あの扉ってもしかして…出口、？』

扉に近づいて開けようとしてみたが開かない。

チ「鍵が必要みたいだね」

『そんな…』

チ「取り敢えずもう少し探索して鍵を探そう？」

『そうですね、、ん？』

落ちていた紙に何か書いてあった。
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今日の実験中、何人かの研究者がおかしくなった。どこからか声が聞こえると訴えてきた。呪いだと喚き出す輩もいたが、明らかに幻聴だ。地下の閉鎖的な空間で仕事を続けてきたせいだろう。
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『研究者ってことはここは研究所だったのかな？………！』
その紙の裏には五芒星が描かれていた。

『五芒星…？なん─』

急に目眩がした。
倒れそうになってしまったのをチョロ松さんが受け止めてくれた。

チ「っと、Aちゃん大丈夫？？」

意識が遠ざかっていくなか、チョロ松さんの舌打ちが聞こえた。

チ「生気を吸いすぎたか」

―そして私は気を失ってしまった。