たんていしゃ ページ2
此処は武装探偵社。不倫や猫探しではなく、荒事を専門とする探偵事務所である。
そんな探偵社に、ある日一件の依頼が舞い込んだ。
其の事件は軍警もお手上げの難事件だった。
其の為軍警は稀代の名探偵江戸川乱歩に事件解決を依頼したかったのだが、残念乍ら彼は今
社長とともに長期出張に出ていた為、新人社員「中島敦」と「泉鏡花」、
そして包帯無駄遣い装置こと「太宰治」がその事件を解決することに成った。
というのが今までの粗筋だった。
そして今、「僕」こと中島敦は、霧川町に向うべく電車に乗って居た。
其処までは善いのだ。今の一番の問題は、上司である太宰治が隣の乗客を心中に誘っている事だ。
鏡花ちゃんが必死に止めようとしているが、国木田さんが知ったら何と云うか…。
その時、何処かで見覚えのある少女が話しかけてきた。
「ねえ、」
アレ、何処で見たんだっけな…?
「ねえってば!」
「うああっ!?」
吃驚した…。僕が慌てて何か用が在るのかと訊くと少女は、
「お兄さん達、霧川町に往くの?」
「え、嗚呼、うん。」
何故そう思ったのか訊こうとすると、続けざまに少女は言った。
「泊り?」
「そうだけど…。な…何でそんなことを訊くの?」
「お兄さん達に忠告する為。」
忠告…?何か、不審者でも出たのだろうか。
「あの町の夜には気を付けて。お兄さんみたいな人は連れていかれやすいもん。
気を強く持ってね、弱みを見せないように。
もし、もし変な声が聞こえたら、「もういやだ!」って救けを求めてね。
此の人形をあげる。また、会おうね。」
そういって少女は走っていった。すると太宰さんがやって来て、何を話していたか訊かれたので答えようとし、太宰さんの顔を見ると…
「うわあああ!?」
太宰さんの顔には、真っ赤な紅葉型の跡がついていた。
「いやあ、先程心中に誘ったお嬢さんがなかなか照れ屋でねえ、少し叩かれて仕舞ったのだよ!」
嗚呼もうこの人は…呆れて仕舞う。
其の時にはもう、少女のことなど忘れていた。
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イベント開催者A - 十柱瓜さん» おお!気づいていただけましたか!「さひしいよ」の件については、「び」のつく題名が思いつかなかったので無理やりしちゃったんですよね…読んでくださりありがとうございました! (2020年1月19日 7時) (レス) id: 8063665ae5 (このIDを非表示/違反報告)
十柱瓜 - 隠し要素、気づかせていだきました!いえい! (ネタバレ含みます。)其処でなのですが、一番最後、「さびしいよ」が、「さひしいよ」になってませんか?見間違え、又、わざとなのでしたら申し訳ございません。 (2020年1月18日 22時) (レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
イベント開催者A - 十柱瓜さん» コメントありがとうございます!えっ、あ、こちらこそ産まれて来てくれてありがとうございます!更新頑張りますね!嬉しい! (2020年1月14日 7時) (レス) id: 8063665ae5 (このIDを非表示/違反報告)
十柱瓜 - あ、深夜廻だ…。……え!?いや、あの、ちょ、ほんとに、まじで、あの、生まれて来てくれてありがとうございますッ!!!(唐突) (2020年1月13日 19時) (レス) id: b7a49d6e6e (このIDを非表示/違反報告)
イベント開催者A - さくらもちさん» 私も好きです。結婚しよう(真顔)確かに最近寒いですよねぇ…さくらもちさんもお気をつけて!コメントありがとうございます、頑張ります! (2020年1月7日 6時) (レス) id: 8063665ae5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:イベント開催者A | 作成日時:2019年5月15日 17時