118,文字が綺麗なヤツは心も綺麗 ページ45
山「すみません総長少しお話が」
『あ?入れ』
自室で副長の休みの分の書類、局長と一番隊隊長の分の書類を整理していたAに観察の山崎が訪ねてきた
山「総長、副長は今どちらへ?
非番なのは知ってんですが見てもらいたい書類があって」
『兄さんは日帰りタバコ旅行』
山「あー!今屯所全域にわたって禁煙でしたっけ」
『ニコチンを求めて火の中水の中
帰りはいつになるか分からねぇな代わりに書類見といてやるよ』
先日沖田の提案で全域禁煙となった屯所
その屯所に瞳孔をかっぴらいた副長の姿はなかった
山「本当ですか!ありがとうございます」
『はいよー』
山崎はとても優秀な観察だ
持ち前の地味さを最大限に発揮し
潜入捜査から書類仕事までこなしている。
問題と言えば突如始まるカバディとバトミントンくらいだ
『文字汚ったな...』
基本的に剣術以外の教養のなかった真選組隊士達は字が絶望的に汚い
対してAは6歳頃から寺子屋へ通っていたため
読み書きそろばんはもちろん様々なことに対する知識は豊富だった
『は?なんだこれ日記?えっこれ「侍」じゃなくて「待」じゃね?』
といった調子で誤字脱字その他おかしな日本語を直していく
〜3時間後
『...死ぬ』
体を動かさずに汚い字と向き合う時間は地獄でしかない
部屋を出て少し体を動かす
すると少し離れた縁側にお日様にあたりながら昼寝を決め込んでいる総悟がいた
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
沖田side
ん?
腹部へ少しの重みを感じる
確か俺は仕事をサボ...休憩して縁側で寝ていたような
アイマスクを外し自らの腹へ視線を向ける
沖「フッ」
そこには年相応、もしくは実年齢以下に見えるあどけないAの寝顔
俺の腹を枕に昼寝かィ...
真選組を結成して早4年そのうち2年はAは出張に行っていた
少し見ないうちに驚くような変化があった訳でもなく出ていった時となんら変わらない様子で帰ってきたから逆にびっくりしたのは記憶にまだ新しい
頭を撫でてみると気持ちよさげに擦り寄ってくる
猫?いや以外に寂しがりなとこは兎かねェ
Aの身体へ目を向けるとぽっちゃりとまではいかないが健康的に肉のついた身体が
...正直クるものがある
再び顔を見つめると目の下にクマがあった
年頃の娘なのにたまに三徹などをやってのけちまうから「テメーも仕事しろ」だなんて言われちまうチキショー
そして背後の気配に目を向け、ニタッと笑ってみせる
山「ヒィ!」
笑って許したのありがたく思えよザキ
4人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おとか | 作成日時:2022年9月28日 17時