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四十五話 ページ47

『…わ、』
LI○Eを開いて真っ先に表示された不在着信と一つのメッセージ。
“二人が早く話したがってるから早く元気になって”
昨日の夕方ありぴから来てた、淡白なその一言。
でも僕には分かるで。
『………っあはぁあああぁぁぁ…!』
めちゃくちゃ心配してくれとぉ…!
ありぴ、本当に嫌いな人にはメッセージすら送んないもんな。
長年一緒にいた僕やだるちゃになるせにしかわからんと思うけどそれも特別感あってええかもしれやん。
『…嬉しすぎだが??』
こういうとこ見て好きになっちゃったんよなぁ…
『う、まあこれでええか!』
ちょっと思い出しちゃっただけやから大丈夫!そう打って送信した。
ほんとに何度見ても顔が勝手にニヤニヤする…
『………好きなんよなぁ…』
あの日こっちの好きは要らないって捨てた。
ありぴ僕に対してそんな気なんて無かっただろうね。
でも、告白して諦めたかったから。
そうしたらもう気持ちも晴れるかなって思ったんやけどな。
『まあ諦め切れんよなぁ〜…』
別に故意では無いんやけどな。
これが執着心ってヤツか。
なんとめんどくさい…。
『Aー!!selly来たよー!!!!』
Rasの声が遠くから聞こえる。
リビングかな。
『、っと…早く家出な。』
いついかなる時も可愛いかっこいい子達を待たせるなんて大失態は犯してはならないんやで?
『忘れもんは…なさげ!うし行くぞー!』
制服の上着を羽織って学校指定のバッグを持ちドタドタと音を立てながら僕は駆け足で玄関へ向かった。

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作者名:三毛 | 作成日時:2024年2月10日 22時

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