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四十三話 ページ45

《ボフッ》
『………』
部屋の中、一人ベッドにうつ伏せになる。
嫌でも頭の中から湧き出てくるあの感覚の記憶。
気持ちがすごく沈んでなにもしたく無くなる。
学校に行くのも勉強するのも話すのも歩くのも食べるのも呼吸するのも全部全部全部したくなくなって。
心も何も感じなくて空っぽでただただ意識だけがあるみたい。
自分は何の為に生きてるかとか何の為に他人と関わっててとかそういうのがぐるぐるぐるぐる頭の中で回るの。
二人のどっちかをどうしても傷つけなきゃいけない場面でどっちかを選択した時のこと思い出して、それは本当に正しかったのかとかその常識から離れた方がよかったのかとか。
自分でも何考えてるのか分からなくなって思考の海に溺れていくあの苦痛さ。
なにもかも分からなくなってしまいたいと思うくらいそれが襲ってくる。
どれだけ耳を塞いでも響いてくるその感覚がとても嫌いなのだ。
『…っあ“〜〜〜っ!もう頭おかしくなりそう!!考えるの放棄!!!!!』
大きい声を出して気を紛らわさせる。
『………くそったれ。』
あんなになって周りのみんなに迷惑かけてる自分が嫌い。
…ほんとはちっちゃいことで毎回泣いちゃう自分も嫌い。
………………すぐに逃げる自分が嫌い。
みんなはあんなに輝いてるのに自分は表面上の自分を作ることで補って…みんなはありのままでも輝いてた。
どんなに頑張っても、良い所が特段に無い僕には勉強も運動も人付き合いも意思表示も本当になにもかも上達しない。
家族や少ない親族と三人の親友に支えられて必死に社会という壁に小さな根性と勘だけで必死にしがみついた。
まあそのおかげで勘が磨かれて今があるのかもしれないけど。
それでもこの劣情はいつでも僕に着いてまわった。
脳裏に貼りついて剥がれないこの感情が消える日は来るのかな。
『今日は、気分じゃないわぁ…っw』
重く淀んだこの僕をRasや大切な親友三人には見せたくない。
僕は重力に従い体をベッドへとゆっくり沈めた。

ーーーーーーーーーーーーー

なんとなくシリアスパートが書きたかったので…
次はギャグ路線に戻ると思います。
というか800♡ありがとうございます!!
ここまで更新を続けられるとはおもってもいませんでした!!!!!

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作者名:三毛 | 作成日時:2024年2月10日 22時

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