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二十三話 ページ25

mondo side



Aを一つの言葉で表すなら変人だと思う。
どんな奴にだって好きなんて安易に言って誰もしないような変な行動や発言をしたり。
まだ会って日も浅いのにこんなこと思わせられるのはある意味才能だ。
お互い罵り合うような言葉を言い合って、その度暴言を返して、返されて…
ムカつくはずなのに、でもその感覚がなんとなく心地良くて。
絶対認めたくないし極めて不服だが、ここまで初対面で小競り合いを出来るような仲になれたのは間違い無くAの“せい”なんだろう。
多分、Aは無意識なんだろうが彼奴は話す相手によって聞き手や話し手になる確率なんてのが変わる。
Rasにはそこまで変えていないと言うか素の自分を出している感じがするけど今いるcptやselly、俺に対してはそれがまだある。
例えばcptにはcptは自分語りをするより他の人の話を聞くのが好きな方だから自分から話題を出していっている。
sellyは面白いこととか悲しいこと、怒りが沸いてくるようなことがあった時誰かに共有したがるからその話を聞いて同調する、みたいな。
Rasにだけそう信頼してる感を出しているのは少しズルい、なんて思うがやっぱりそこまで知らない相手に信頼感もクソもあるかって話だ。
Aは誰に対してもあんな風に好かれる態度を取るのか。
たとえそれが関わりの無い先生でも、近くに住んでいる人でも、俺の知らない奴、でも。
その愛嬌を無意識のまま見知らぬ人にまで振り撒いてしまうのか。
それがAの偽の顔だったにしても好かれることには変わりはない。
もしAがそのうち誰かに取られたら?
三人の中だったらまだ持ち堪えられるがどこぞのクソ野郎に取られたら。
そんなことになったら俺はどうなってしまうんだ。
だから、
「ほんとにAのこと嫌いだ。」
「は!?急に嫌いってなんだよ!!クソ野郎!!!!!!」
本当に、嫌い。

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作者名:三毛 | 作成日時:2024年2月10日 22時

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