一話 ページ2
先生が誰も座ってない席を指差して、多分…あの席に座れ。みたいなことを言った。
指差してくれるのはありがたい…先生絶対良い人やん。
この先生マジで好きになるかもしれん。
そんな感じで思考を巡らせながら言われた席に着く。
隣には、寝てるのか顔を伏せている男の子。
…どんな子なんやろ…
気になるけど今は話しかけない。
まだ休み時間じゃないし万が一話しかけて先生に注意されたら気まずくなるしな!
とにかく最初は待つことが大事や!
ーーーーーーーーーーー
「ありがとうございました!」
終わりの挨拶をする。
そしたら早速…
「あ、あの!こんにちは!HRでも紹介した通り、AAです!隣同士仲良くしましょう!」
話しかけるのみ!
可愛い子に会えない以前に孤立するのだけは駄目だ!
単語も合ってるか分からんけどとりあえず話しかけんと!
ぐっちゃぐちゃの文でも意味がわかればOKやろ!!!!(脳筋)
話しかけるとゆっくりと起きあがりこちらを見据えて、数秒経ったと思えば口を開く隣の席の子。
「ーーー発音キモすぎ。」
「…??」
言葉が早すぎて意味がわからん。
てか見る目冷たすぎやん。
「…ハァ…発音が、キモいって、言ってんの。」
溜め息混じりにゆっくりと言葉を繰り返してくれる隣の席の子。
…?
キモイッテ?
聞き間違いか?
いやでもはっきりそう言ってた…よな?これ。
突然の暴言に固まってしまう。
初対面で酷すぎな??
てかそれはしゃーなく無いか?
我日本人ぞ?
逆にここまで意思疎通出来てんの凄いと思わん??
あなんかムカついてきた。
『…ほんまに気ぃ悪い…って、あっ!?』
「??」
…良かった…意味は分からんみたいや…
「あ、なんでもないです!母語が出てしまいました…」
まあとりあえずは好感を持たせられるように努力するしか無いなぁ…
『A〜〜〜〜〜ッッッ!!!!!!』
《ドンッ》
『んわ“っ!?』
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作者名:三毛 | 作成日時:2024年2月10日 22時