初期刀？いいえ、初期槍です。《参》【刀剣乱舞】

その８ ページ37

「うああぁあっ、どうしよう、どうしよう！！」


長曽袮「だ、大丈夫か、主…？扉が開かないのか？」


「あ、うん大丈夫です、大丈夫だからお願い今だけは私に近寄らないで！！」


和泉守「いや全然大丈夫じゃねえだろあんた！」


「いやだから来るんじゃねえっつってんだろ、二人仲良くく○ざしツインズにしてやろうかおめぇ等！！」


和泉守「お、おぉ…わりぃ」


私の焦りように思わず引き気味に離れる和泉守さんと長曽袮さん。だが今の私にとってそれは好都合。


「燭台切ざん、しょぐだいぎりざあああぁあん！！」


燭台切『おっと今行くよ、どうしたんだい主！』


ドンドンドン、と扉を叩きながら思いっきり泣き叫べば、厨にいたであろう燭台切さんは返事をしてくれる。よかった、聞こえたみたい！


すると、遠くから"ツルツル〜"と何かが扉の前まで滑る音がした。


…ん？ツルツル〜…？？


燭台切「HEYHEYッ、このMr. オリーヴをご指名かな！」


「え待って今オイルで滑ってきたの？！！」


燭台切「ああ、ちょっと厨をオリーヴオイルのオーシャンビューにしちゃったものでねぇ！オリーヴオイル界の羽○結弦と呼んでくれて構わないよ！」


「何してくれてんのよぉおお！！」


道理でオリーブオイルの香りがすると思ったよ！っていうかどうすんの床、燭台切さんが優雅に滑れる程ツルツルって事はもうオイルまみれじゃん！


あいや、それより早くここから出て二人から離れないと。じゃないとマジで気絶しちゃう…


「燭台切さん、実は私ここのカギを閉めた後、勢いであっちの窓に投げ捨てちゃって…！」


燭台切「ンン〜なるほどねぇ！すぐに取ってきてあげよう！」


「ありがとう、ほんとサンキュー！！」


ツルツル〜、と再度滑る音が響く廊下に私は安堵して息を吐く。ま、まあ、掃除は後ですればいいか…

「あの、さっきはごめんね二人共。実は私、大きい人がちょっと苦手で……」


『密室で一緒だったから余計パニックになっちゃって』と弁解すると、二人は納得してくれた様に息を吐いた。


和泉守「なんだよ、先に言ってくれよな…」


「ご、ごめんなさい…」


長曽袮「いやいや、そうとは知らずに失礼したな。」


『今は大丈夫か？』と心配そうに聞いてくれる長曽袮さんに私は頷く。い、いい人だぁ…

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