初期刀？いいえ、初期槍です。《参》【刀剣乱舞】

その２ ページ17

次郎太刀「それより、早く用意しようよ―！今日は特別な日なんでしょ！？」


「ん、そうだね…今起きるよ」


そう言い、私は顔を洗うべく襖を開けた。


すると……


「ワァっ！！！」


「うっひゃああぁああっ！！？」


――現れたのは、馬の被り物をつけて荒ぶる鷹のポーズをしていた鶴さん。


鶴丸「はっはっはっは、どうだ驚いたか！？」


「お、驚くに決まってんでしょ！！」


『なんなのそれ！』と聞き返せば、鶴さんは笑いながら馬の被り物を外して見せてくれる。


鶴丸「すごいだろこれ、さっき"てれび"を見てたらこれが出てきてな！そうしたらその番組が電話しろと言うものだから、実際にしたらこれが本当に届いたんだ！

他にも頼んだらこんなにいっぱいもらってしまったんだ！見てくれ、この驚きの産物たちを！！」


そう言って見せてくれたのは、変な鼻眼鏡やプラスチック製の包丁、LEDで光る鏡、カバー付きのドライヤーなど、明らかにガラクタになる様なものばかりだった。


…いや、待って。


なんか嫌な予感がする。


「…鶴さん、

これもしかして、通販サイトの……」


――私がそう言いかけたと同時に、次郎太刀さんはガラクタの山の隅に入っていた大量の紙を取る。


次郎太刀「この大量の紙はなんなんだい？」


鶴丸「それもタダでもらったんだ、驚きだろ！」


「ギャアアアァァッ！！」



――鶴子、それ贈り物やない。請求書や。


ーーー


――あれからあの例の通販の品物を全て返品し、鶴さんに軽く説教だけしてからようやく落ち着いて朝餉を食べれる様になった私。


厨で燭台切さんと蜻蛉切さんからご飯をよそってもらい、ようやく席につけた私は……


日本号「っはは、今日は随分面白い頭してんなぁ主」


御手杵「初演練だからってはしゃぎ過ぎだぜ〜」


「うっさいわね、ほっといてよ…」


…もちろん、頭にできた巨大なたんこぶを見てみんなに笑われるのであった。


太郎太刀「早朝からうちの愚弟が失礼したようで…」


次郎太刀「さっきはごめんね、主〜…」


「ああ、いいのいいの！起きなかった私も悪いんだし。」


『それより今日はよろしくね』と斜め横に座っていた太郎太刀さんに言うと、彼は『ええ』と頷いてくれる。今日の演練は太郎太刀さんを連れていく予定なのだ。

その３→←十本目『オネエ × JK = 最強』

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