【短編集】さよならさんかくまたきてしかく (ページ1)

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恋心未満 sha ページ1

(いい加減、こっち見ろ！番外)

＊

バスケをするショッピを目をキラキラさせて見つめるA。
こいつの恋心はダダ漏れで、それがちょっと嫌だ。
好きならさっさと告白すればええのに。
両想いだったら「おめでと」って言ってやるし、振られたんなら慰めたる。
そんで「俺にしとき」って言えるのに。

「シャオちゃん先輩？」
「ん？」
「なんか具合悪いですか？」
「は？何で？」
「いや、やけに静かなんで…」
「何やそれ。ほら、またショッピがまたシュート打ったで」
「…ぐっ、かっこいい………」

こいつはいつになったら俺を見てくれるんやろか。
先輩ん中じゃ俺がいちばん仲ええし、休み時間も会えばおしゃべりする。
Aが好きなもんも嫌いなもんも知ってる。

ショッピはAの気持ちに気付いてるん？
気付いてんならはよ答えてやってや。
キラキラした目でお前見つめてんの、腹立つねん。

サラサラと流れる髪を梳いてやりたい。
白くて綺麗な手を握りたい。
柔らかい頬にキスしたい。

今の俺にそれは許されんから。

なぁ、A。
いい加減、こっち見ろ。