[獄都事変] ハイテンション生者は偽善者か？ (ページ9)

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平腹をなんとか振りきって

指定された部屋へ向かう

えーっと……ここかなっ！(勘)

部屋の扉をあけると何か全て補充されてる！

と思ったら他の獄卒の部屋だったわ

やべぇ…………間違えたな

出ていこうとしたがベッドから

規則正しい寝息が聞こえて少し興味が湧く

少し覗いてみることにしたぜ………

さてと……だぁれかなぁ？(黒笑)

ベッドを覗き込むとツルハシ君がねていた

毛布かけて寝ないと風邪引くぞ

あ、獄卒って無敵なのかな？？

いや風邪くらいは引くだろーなー

毛布をかけやろうと思って近付いた

『うわっ、冷たくなってるな』

死体か？と思うほど冷たくなっている

毛布をかけて静かに立ち去ろうとしたとき

『うおっ』

手をつかまれグイッと引かれる

あれ？なんか同じようなことされた気がする

そのままベッドに倒れこむ

なんだこりゃあ………少女漫画で有りがちな展開だな

「ん………」

『おーい…起きてくれないかツルハシ君』

「ん…ｽｰｽｰ」

『おい、実は起きてるという展開だろう』

本気で寝てるのかな？

そのまま息が出来ないくらい抱き締められる

く、苦しいっ！！！

うっ………！息がっ…………！！

辛うじて息が出来るけども…………

『ねぇ……おーい……』

クッソ……全然聞いてないだとぅっ！

それにしても凄く温かい

人ってこんなに温かいんだね…………

あ、人じゃなかったね、ごめんよ

でも生きてるんだ

この人はしっかり生きてるんだよね

生きてるってこんなに温かいんだな

僕は………何も知らないんだ

何も知らないまま生きてたんだ

知らないってこんなに辛いんだね

あ～なんか泣きそうなんだけど………

「…………」

ギュッ

『眠たいなぁ』

僕はツルハシ君にすがりつくようにして

眠りについた