ところで、ジュピター(赤)

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どんどん決まる次の予定。


玉ちゃんと遊園地
お盆休みに渋谷くんと京都。


会社帰りにお茶したり

本屋さんに行ったり


毎日がこんなに楽しいなんて
全然知らなかったな。



スタバを出てから
学生みたいだけど
公園で喋って
人目を少し気にしてキスをする。


私だってそりゃ大人ですから
キスの先があることも知ってる。


以前に渋谷くんが
教えてくれるって言った"大人のキス"はまだしてくれなくて。


焦れったくもなり


私から求めていいのか悩む。






「…どうしたんすか？」


「あのさ、その、」



「あ、帰ります？」




「帰りたくない」





「え？」






「渋谷くんと一緒にいたい」




初めて




私から渋谷くんにキスをして



離れる唇。





「それって…」





「教えてくれるって言ってたから…」





「…Aさん、行きましょ」





「え、どこに」





「俺んちでもいいんすけど、ちょっと遠いからAさん帰るの遅なってまうんですよ。やから」





「から？」




「ホテル行きます」




「…いいよ、行こう」




とは言うものの
もちろんホテルなんて行ったことないから
渋谷くんに着いて行くだけなんだけど。



手を繋いで

それらしきホテル街へと


歩き進める渋谷くん。






「…入りますよ」



「うん」





入口の自動ドアが開いて
ついキョロキョロしてしまう。


「休憩でいきますよ」



「う、うん」




「どの部屋がいいすか？」





たくさんのパネルに
部屋の写真があって
空室、使用中のランプがどっちかに光ってる。



こんなに値段も部屋によって違うんだ…。




「ごめん、イマイチ違いが分からなくて」




「そっすよね…まぁ、部屋の広さとか設備とか？」




「設備？」




「こんな感じで、プールあったり。サウナ付いてたりとか」



「すご…」





「まぁ正直プールとか入ってる時間無いんで(笑)」




笑った渋谷くんが
ホントに可愛いと思ったから




「可愛い…」



と、思わず口にした。




「可愛いはゆわんといて下さい。俺かてオトコなんすから」




少し真面目な顔になった渋谷くんは



ポチっと



5階の部屋のボタンを押した。

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