第48話 ページ8
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「うわあ…」
「…チッ」
鮮やかすぎる街並みに、私の感嘆の声と左馬刻の舌打ちが重なる。
ここはシブヤ。
日本の最先端の街。
「しばらく来なかったけど、こんな風になってたんだね」
「人ばっかじゃねえか、クソうぜえ」
「イケブクロも賑やかな方だけど、シブヤは段違いだね」
「沈めてえ」
「聞こえなかったふりしてあげる」
一通りそんな会話をして、シブヤの街に踏み出す。
立ち並ぶ高い建物に、目に痛い色の飲食店。
みなとみらいとは違いすぎる街並みに、時折下手くそな笑顔を浮かべれば見えてくる建物。
「…相変わらず、乱数の事務所って派手だよね」
飴村乱数の事務所は、姿を表した。
ブランドのイメージなのか、ピンクを基調としたゴテゴテ装飾の事務所は甘いお菓子みたい。
「アイツ、よくこんなとこで働けるな」
「それに関しては同意してあげる」
皮肉のようなそんなことを言いながら中に入る。
一階の販売スペースを抜け『Staff Only』と書かれたドアを開ける。
その向こうにいた、TDD時代からのスタッフさんは『お久しぶりです』なんて朗らかな笑顔を浮かべた。
いわゆる『顔パス』というやつで、乱数専用の部屋のドアを開けると、そこは資料や布地で雑然としていた。
壁やフローリングには余計な装飾はされておらず、可愛らしい服を纏った何体かのトルソーが凛と背筋を伸ばして立っていた。
昔から変わらないその景色に頬を緩めると、資料や布地の向こうにあるパソコンが置かれたテーブルから乱数が顔を覗かせた。
「あっ！泪、左馬刻！来てたんなら声掛けてよ〜」
「ごめんごめん。なんか真剣だったから」
「え〜？僕が〜？」
乱数はとぼけてみせるけど、目の下の隈がそれを許してくれない。
私は見ないふりをして声を掛ける。
「ふふっ。前髪ちょんまげの方が可愛いよ？」
「はあ〜？ノーメイクだからそれだけはない」
なんて、素の飴村乱数でそう言いながら私たちがかろうじて座れるスペースを作ってくれた。
「あ、やべ。飲み物切らしてるわ、缶コーヒーでいい？」
「ありがとう」
「テメェのソレ、オネーサンたちが見たら泣くんじゃねえか？」
「バカだなあ、左馬刻は。見せなきゃいいだけの話だよっ！」
Fling Posseの乱数でそう言えば、なおさら乱数の二面性が露わにされて『さすがだなあ』なんて言っていた。
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トーマ - ついに完結してしまった…これからも幸せでいてほしいですね〜もう一回全部読んできます、神作品をありがとうございました！！煉くんかわ…かっこいい、女の子の扱い方うまそう… 次の作品もたのしみにしてます！ (2019年1月26日 9時) (
レス) id: 886f42f433 (このIDを非表示/違反報告)
カコ - 完結と同時にコメントしたかった・・・こんな幸せな作品をありがとうございました。他にもいろいろ言いたいことはあるけど、とても言い尽せそうにありません。なので、もう一度言わせてください。ありがとうございました。 (2019年1月25日 0時) (レス) id: 7a3bf8ffac (このIDを非表示/違反報告)
うすしおタルト(プロフ) - 花蓮さん» ありがとうございます！！よかったです〜！たくさん読み返して頂けて幸せです！！ (2019年1月22日 20時) (レス) id: 9f30b37ea7 (このIDを非表示/違反報告)
うすしおタルト(プロフ) - 麗華さん» ありがとうございます！！想像の斜め上行けましたかっ！？楽しんで頂けたのなら幸いです！！ (2019年1月22日 20時) (レス) id: 9f30b37ea7 (このIDを非表示/違反報告)
うすしおタルト(プロフ) - 魔王さん» ありがとうございます！！素敵だなんてそんな…っ！たくさん読み返して頂けたら幸いです！！ (2019年1月22日 20時) (レス) id: 9f30b37ea7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うすしおタルト | 作成日時：2018年11月28日 19時
