【募集企画】東方幻想記録物語6巻 (ページ44)

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切り札は運がないリディアページ44

今日はつくづく運がない。

お砂糖はきれてるし部屋に鳥が乱入してくるし飯は焦がすしおかずが無くなってるし。しかも何故か幻想郷の"空気"の様子が可笑しいし…
そしてボクーリディア・ハーツは究極の選択を強いられていた。ご飯を食べるには料理の材料がいるがそれらが底をついていたのだ。材料を買いに行くには外に出なければいけないのだが外に出たくない。その事に重要な理由があるわけでは無い。これは幻想郷に住んできた長年の"勘"だ。だがこのままではボクは餓死してしまう。いくら"神のような妖精のようななにか"でも、何かを口にしないと生きてはいけないだろう。
と予想ができるのだ。

だが外に出たくない。

でも外に出なければいけない。

うだうだと無限ループのように考えてたがボクの頭の中にポンといいアイデアを思いついた。
｢気配を殺そう。｣
消すんじゃなくて殺す。そうしたら誰もボクに気づかなかい。我ながら良いアイデア思いついた。アレ？ボクって天才？な～んて思いながらカゴと財布を持ち家を出た。

・・・ていうのがちょうど30分ほど前のボク。
現在ボクは迷っていた。
数え切れないぐらいココに住んでいるのに何故か迷った。つくづく運がない。だが、原因は分かっている。今現在進行形で起こっている"異変"のせいだろう。ボクはそういう"幻想郷の危機"を掴むレーダーのようなものがあって無意識にそこに向かってしまうのだ。
つまり…ボクが向かっている先は平和な平和な人里では無く…バチバチにやり合っている戦場。そして、おそらく、人が多いくて…引き返したい。もんのすごく引き返したい。ボクは人と話すのが苦手なんだよ…。いきなり戦っている人達とエンカウントして｢え？なんでこんな所に人が居るの？それに無能力者じゃん…｣て思われるよ…。だがそんな思いとは裏腹にボクの足はどんどん進む。そして進むにつれ戦闘の音も大きくなっていき、遂にその戦場へと足を踏み入れた。そして目の前にはカラフルな無数の玉のようななにかが・・・て、え？

ボクは一瞬頭をフル活動させた。
目の前にあるのは戦闘中に流れてきた弾幕だろう。
そしてココは戦場。しかも異変の元凶がいる場所。
なので死にはしないが気絶する程度の強さに設定されているであろう弾幕が目の前にー

その間わずか5秒程。ボクの存在に気づいたのか慌てたような女の子の声がしたが直ぐに意識を失いそうになる。

ボクは意識を失いながらも思った。

なんて今日は運がないんだ！！！

……と。