生きる方法 ページ33
家臣が去った後、話を聞いていたAの表情に陰りが。
A「叔父上様が…」
三成「A、共に軍議に来い」
A「なっ…何を言っているんですか！」
武士でもないAが普通軍議などに顔を出していいはずがない。
ましてや、軍議に参加する他の家臣たちから見れば、叔父であろうと彼女は同じ一族だ。
敵の一族が豊臣の軍議に顔を出すなど堂々と情報を聞き出そうとしているに違いない、と勘違いされて追い出されるに決まっている。
A「今私が軍議に出るなど…」
三成「分からんか。向こうが戦準備を始めたとなると、貴様の父親を寝返らせようと必死になる。今夜かあるいは明日、明後日…恐らく数日間は貴様を人質にとるために間者を派遣するに違いない。つまり、私がいなければ死ぬのだぞ？」
A「人質にとるならば私は殺されないはずです…」
三成「捕まってそのあと生きていられる保証は無い。人質が必ずしも生きていられるなどと思うな」
尤もな意見がAに刺さる中、三成は突然Aの腕を引き「伏せろ！」と声を上げた。
伏せるも何も、腕を引かれて無様に畳の上で転んだAに痛みを伴った瞬間、Aの頭上を小刀が飛んだ。
その小刀はAを通り過ぎ、壁に深く刺さった。
A「い、今のは…」
三成「人気のある場所に逃げるぞ」
伏せていたAを無理やり立ち上がらせ、三成はAを連れて先を急ぐように自室を飛び出した。
三成「思ったより早かった。二…いや、四人か」
A「叔父上の間者ですか？」
三成「だろうな。このまま軍議の場まで行くぞ。人の集まる場所までは奴らも流石に手を出すまい」
A「ですが…」
Aに残る後ろめたさ。
軍議に参加している人々からの厳しい言葉を恐れている。
傷つくのが怖い、何かされるのではないかという恐怖を持つゆえに、すぐに判断が出来ない。
しかしこれが戦場であれば迷っている間に死ぬ。
追手は、すぐそこまで来ている。
三成「死にたくなければ私に従え！」
足取りが重いAを三成は叱責した。
そうだ、まだここで死ぬわけにはいかない。
三成に引っ張られながら、Aは軍議の会場である大広間へと向かった。
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三楓(プロフ) - みつさん» コメありがとうございます(*´∀｀*)更新頑張ります！ (2017年8月15日 21時) (
レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
みつ - 面白いです。これからも更新頑張ってください。楽しみに待ってます！ (2017年8月15日 17時) (レス) id: c881b9ad42 (このIDを非表示/違反報告)
彩月いろは(プロフ) - 三楓さん» ありがとうございます！ (2017年8月8日 20時) (レス) id: 676cb16bcb (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 彩月いろはさん» コメありがとうございます(*´∀｀*)猿飛佐助オチですね！内容作成にしばらく時間がかかると思いますが、前向きに検討させて頂きます。 (2017年8月8日 20時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
彩月いろは(プロフ) - 三楓さん、お気に入り作者100人、おめでとうございます！そこで小説のリクエストなのですが、猿飛佐助オチを書いてほしいな･･･と思いますが出来ますでしょうか？ (2017年8月8日 20時) (レス) id: 676cb16bcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三楓 | 作成日時：2017年7月15日 11時
