駒から守るべき者へ ページ30
半兵衛「婚約を、受け入れる…!?」
事件の翌朝、三成は真っ先に秀吉と半兵衛にAを正式に許嫁にしたいと申し出た。
三成「婚儀については私の自由にしていいと事前に申されましたが、念のためお二人にはお伝えしておきたいと」
半兵衛「これは予想外って言うかなんて言うか…。僕はてっきり破棄するものかと」
秀吉「三成、お前は知らぬと思うがあの娘と契りを交わすということは…」
三成「Aの一族の跡目争いに巻き込まれる可能性があることは十分承知しております」
秀吉「…全て知っている故での判断だと申すか」
二人の前で頭を下げる三成に、秀吉の威圧が重く圧し掛かる。
しかし三成は昨夜の後始末の際悟った。
きっとこれで終わるはずがない。
再びAは命を狙われる。
Aを守れるのは自分しかいない、と。
三成「恐れながら、もしAの一族の争いに巻き込まれたとしても、秀吉様や半兵衛様に手間は取らせません。全て私が担います」
秀吉「そうまでしてあの娘と契りを交わしたいか。ならば言うまでもあるまい」
半兵衛「秀吉」
秀吉「だが、忠告はしておくぞ三成。お前が今あの娘に抱いている感情…それは己を弱くし、己の弱点となる。愛など所詮は己を惑わす幻覚。愛など本来であれば要らぬ。精々、自らの首を絞めぬよう用心することだな」
三成「肝に銘じておきます」
秀吉がここまで忠告するのには彼の過去が関係しているのだが、それはまた別のお話。
崇拝する主の忠告を脳裏に焼き付けた三成は、話がひと段落すると自分の仕事に戻った。
そう、全ては自分で責任を取ればいい。
楽ではないが、己で選んだ道だ。後悔はしない。
だが、三成にはもう一つ問題があった。
あの事件以来、Aが自分を避けていること。
これまで彼女の叔父が放った刺客は全て、Aに見られないように排除しているはずなのに、最初の時よりもAは三成から距離を取っていた。
それが何故なのか三成に分かるはずもなく。
利休『一々世話焼きして好かれようとするとは凶王サマも必死だなって言ってんだよ』
以前の利休の言葉が、三成の胸に深く突き刺さっていた。
昨日今日Aと話したばかりの奴にAを奪われる恐怖が、三成を駆り立てた。
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三楓(プロフ) - みつさん» コメありがとうございます(*´∀｀*)更新頑張ります！ (2017年8月15日 21時) (
レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
みつ - 面白いです。これからも更新頑張ってください。楽しみに待ってます！ (2017年8月15日 17時) (レス) id: c881b9ad42 (このIDを非表示/違反報告)
彩月いろは(プロフ) - 三楓さん» ありがとうございます！ (2017年8月8日 20時) (レス) id: 676cb16bcb (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 彩月いろはさん» コメありがとうございます(*´∀｀*)猿飛佐助オチですね！内容作成にしばらく時間がかかると思いますが、前向きに検討させて頂きます。 (2017年8月8日 20時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
彩月いろは(プロフ) - 三楓さん、お気に入り作者100人、おめでとうございます！そこで小説のリクエストなのですが、猿飛佐助オチを書いてほしいな･･･と思いますが出来ますでしょうか？ (2017年8月8日 20時) (レス) id: 676cb16bcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三楓 | 作成日時：2017年7月15日 11時
