鈍感 ページ11
無意識に声に出していた利休は、はっと口を手で抑えた。
利休「すみません。勝手に...」
A「...いえ」
利休「......で？あのトンガリと何があったんだ？」
興味津々に聞いてきたのはサビ助だ。
しかしワビ助の方はAを思ってか「話さなくて良いですよ」と助言した。
利休「ここまで来たら気になるだろうよ。つまりなんだ？アイツが過保護なのは演技で、全てはアンタに復讐するための......サビ助！いい加減にしろ！」
サビ助を抑えるために声を荒らげたワビ助は、苦しそうな呼吸をしながら再びAに謝った。
利休「なにも...Aさんはなにも言わなくていいですから」
宥める利休だがそれも虚しく、Aが膝の上で握りしめていた手の甲には水滴がぽたぽたと落ちた。
利休が見えたのは死への恐れ。
いつ殺されるか分からないAの不安が心に陰りをもたらす。
「利休さーん、準備まだかって秀吉様が...」
茶室に絶妙なタイミングで現れた豊臣軍一陽気な男、島左近はとんでもない修羅場を目撃した。
主の許嫁が、茶人に泣かされている。
左近「うわっ、利休さん何しちゃってんっすか。三成様の女に手を出すとか...」
利休「ち、違います！誤解です！」
左近「いや、Aさん泣いちゃってるし...これは流石に報告しなきゃやべーっしょ」
利休「だぁぁから違うっつってんだろ！」
左近「もう一人の利休さん出てきてもこれは変えようのない事実っす。三成様ー！利休さんがAさん泣かしてま...」
利休「今そいつを呼ぶんじゃねぇ！」
利休は、茶室を出て三成を呼ぼうとした左近を部屋の中に引きずり込み、そのまま小さい襖をばたんっと閉めた。
利休「狭い！さっさと起き上がれ！」
左近「自分で引きずり込んどいてひでぇ！Aさん大丈夫っすか？この男に何されました？」
A「さ、左近さん近い...」
四畳半の茶室に男二人と女一人とは色んな意味で危険な感じもするが、とにかく茶器だけは割れないようにとAはそれを奥の方へ移動させた。
利休「己がどうのじゃなくて、テメェの主がその女に何かしでかそうとしてんだよ」
左近「三成様が？...あぁ、なるほど」
利休「分かったら奴にチクるな」
左近「いや、別に手とか繋ごうとするのは普通っしょ？」
利休「は？」
左近「え？」
利休「ちげーよアホが！」
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三楓(プロフ) - みつさん» コメありがとうございます(*´∀｀*)更新頑張ります！ (2017年8月15日 21時) (
レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
みつ - 面白いです。これからも更新頑張ってください。楽しみに待ってます！ (2017年8月15日 17時) (レス) id: c881b9ad42 (このIDを非表示/違反報告)
彩月いろは(プロフ) - 三楓さん» ありがとうございます！ (2017年8月8日 20時) (レス) id: 676cb16bcb (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - 彩月いろはさん» コメありがとうございます(*´∀｀*)猿飛佐助オチですね！内容作成にしばらく時間がかかると思いますが、前向きに検討させて頂きます。 (2017年8月8日 20時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
彩月いろは(プロフ) - 三楓さん、お気に入り作者100人、おめでとうございます！そこで小説のリクエストなのですが、猿飛佐助オチを書いてほしいな･･･と思いますが出来ますでしょうか？ (2017年8月8日 20時) (レス) id: 676cb16bcb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三楓 | 作成日時：2017年7月15日 11時
