到着〜 ページ29
駅に着くやいなや、常闇は壁に向かって声にならない声で発狂した。心配して手を伸ばすとバッと振り返った。
「俺何もしてないよな? 変なことお前にしてないよな!?」
あまりの慌てように思わずうなずく。
一線は越えてないから、うん、大丈夫かな。
「はぁ……悪い。煩悩にのまれそうだった。あぶないあぶない」
のまれてた気がするけど……別に気にしなくていいのになあ。私的には胸キュンイベントに入るから。
それに、人って時々相手の体温感じたくなるし。
「どうしよう……Aを求めてたのは分かるが何をしたのか全く覚えてない……本当にしてないよな?」
心の声をもらしながら常闇は振り向き、また確認する。
安心させるようにうなずいた後、力なく壁にもたれる常闇へスケッチブックを見せる。
気分わるい?
「……精神が、ちょっとな。でももう大丈夫だ」
これ以上心配させたら男がすたる。
てか何でAは平気でいられるんだよ……!
異様にシャキっとした常闇を連れていつもの帰路につく。
人がちらほら歩いている通りの一角にAのパン屋はあった。ガラス越しに見えるバスケットに入ったパンはなかなかおいしそうだ。
チャラリンとドアを開けて入ると、焼きたての匂いが鼻から入る。棚にはジャムらしき瓶がキラキラ輝いていた。
ちょうどお客さんと店員が話をしていて悪かったかなと思ったが、店員のふくよかなおばさんはこちらに気づくとニコリと笑った。
「Aおかえり……あら、お友達? じゃあ先入ってて、すぐいくから」
Aはうなずくとレジ隣のカーテンへ消えた。
常闇もAのお母さんらしき店員に会釈をしてAについていった。
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ちづる(プロフ) - いきなりリプ失礼します。キャラクターたちの心情や常闇くんの優しさ、夢主ちゃんの考え方めちゃくちゃ好きだと思いました。続編が読みたいのが本心なのですが... (2021年5月10日 5時) (レス) id: 97693b4be7 (このIDを非表示/違反報告)
ホープローズ - 速報!本日は私、ホープローズの誕生日なのでヴィラン連合・プロヒーロー・ヒーローの卵達からの祝いの言葉を貰いたいです。お願いします。 (2019年8月23日 12時) (レス) id: 681e9ae1c6 (このIDを非表示/違反報告)
はづき(プロフ) - 常闇くん。常闇くん。ホントに好きです。大好きです。最高かよ( ˙-˙ ) (2019年7月31日 12時) (レス) id: 6ca8581b98 (このIDを非表示/違反報告)
アメジスト - んぱ(・-・)!← (2019年6月18日 22時) (レス) id: 779ef83f8c (このIDを非表示/違反報告)
響香(プロフ) - 常闇くんチョー好きです!これからも宜しくお願いします! (2019年6月12日 17時) (レス) id: b61ceed5ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蔦虎 | 作成日時:2018年4月22日 0時