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エマちゃんが、バケツ戻しに行って来る〜と水杓ごとそれを持ったので、ついて行くよと言うと断られた。彼女は私の耳に口を寄せ、「マイキーとなんかあったんでしょ？2人でちゃんと話しなよ」と言われてしまった。す、鋭い……！これが女の勘というやつですか。佐野はいつも通りにしているし、私ってそんなに分かりやすいのかな……
真一郎さんの墓の前で固まった私をエマちゃんは置いて行ってしまい、気まずいまま佐野と2人きりになってしまった。何しろ私は、告白に対してどう返すかを決めていない。
彼のことは、多分特別に想っている。でもこれが恋愛感情なのかも分からないし、彼には強引なところがあるから、もしかしたら流されているだけなのかもしれない。勢いのままOKしてしまうのも失礼だし、何より、彼と恋人同士になるということの想像がまったくつかなかった。佐野の隣で、恋人として立つ私をどうしても想像出来なくて、つり合ってなさ過ぎる気がして……
「A」
「あっ、は、はい！」
「オマエ、流石に意識し過ぎ」
立ち上がって私を見た佐野は呆れ顔だった。
意識し過ぎ、って……そりゃあんな風に告白されたらするでしょうよ！
「心配しなくても、オマエが良いって言うまで襲ったりしねーよ。そもそもかなり前から好きだし、今更だろ」
「そ、そういうのを心配してるんじゃない、けど……」
「じゃあ何？オレのこと嫌いになった？あんまよそよそしくされるとムカつくんだけど」
「お、お兄さんのお墓の前でこの話やめない！？」
なんだか居た堪れなくなって必死に捻り出した言葉に、佐野は鋭くこちらを見やってから目を逸らした。唇を結んだ彼の顔は不機嫌そのものだ。
そこで私は、彼の言葉からあることを思い出して、あっと口を開く。
「……佐野、ごめんね」
「なにが？」
「私、佐野に嫌いって言っちゃった。ごめんなさい」
思いっきり叩いちゃったし、と付け加えると、佐野はこちらにちらっと目をやった。
「……叩かれたのより、嫌いの方がムカついた」
「うん……ごめん」
「でもオレも、オマエのこと泣かせた」
こちらに近づいて来た佐野に少し逃げたくなったが、ぐっと踵に力を入れて踏みとどまった。
「好きな女泣かせる奴とか……1番最低だ。オレが1番、酷ェことした。オマエは悪くない。あの時、ああでもしてなかったら、オレはもっとオマエに酷ェことしてた」
「佐野……」
「ごめん、A」
謝るのが遅くなった、と彼は零した
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泣蜜(プロフ) - あ.....好きです....。未来での夢主ちゃんとマイキーの関係が気になります！毎日更新楽しみにさせてもらってます！ (2021年6月6日 1時) (
レス) id: 9a006c8713 (このIDを非表示/違反報告)
おろし(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！ (2021年5月26日 17時) (レス) id: 47520b13da (このIDを非表示/違反報告)
柚香(プロフ) - 子@さぶ様の表現力素敵すぎます！マイキーかっこいい、、、続き楽しみにしております！ (2021年5月26日 10時) (レス) id: d9354e6a46 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 更新楽しみです！マイキーの独占欲半端ないかっこよすぎる、、、 (2021年5月25日 17時) (レス) id: 800746c1bf (このIDを非表示/違反報告)
しん(プロフ) - これからの展開にドキドキします...めちゃくちゃ面白くて毎日更新楽しみにしてます！！ (2021年5月25日 1時) (レス) id: cdf270dae3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：子@さぶ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/8ef4f72c271/
作成日時：2021年5月17日 0時
