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「じゃあなんで、……喧嘩賭博のとき、オマエは真っ先に三ツ谷を頼った？」
「えっ……？」
唐突に出された三ツ谷くんの名前に困惑する。
どうして、ここで三ツ谷くんの話が出てくるんだ。
「オマエが1番に頼ってるのは三ツ谷なのか？なんで三ツ谷が先なんだ、オマエを1番気にかけてるのは、オレなのに。オレに相談すれば良かった。オレを1番先に、頼れば良かった」
「そ、れは……三ツ谷くんは、同じ中学だし。佐野は総長だから、少なくとも東卍のことで、確信のないことなんか話せないよ」
「イヤだ。オマエの1番は、全部オレがいい。オマエをちゃんと守りたい。こういう時に駆けつけんのも、オマエがこういう時に助けて欲しいって思い浮かべんのも、オレがいい。オレに、して」
無茶苦茶なことを言いながら私の腕を掴む手を、どうしたって拒めない。
どうしてさっきまで人を殴っていた手で、子供みたいに縋り付くの。
「……今度は、オマエが傷付けられる前に、ちゃんと駆け付けるから。オマエのこと、もう傷付けさせたりしねえから」
縋り付く手の力が、強くなる。
「……だから、許してくれ。オマエを、オレの部屋で押し倒したのも、こんな風にオマエに我儘通そうとすんのも、許してくれよ」
(……ずるい)
心底ずるいと思った。
そんな声で、そんな顔で、そんな風に縋られて、許してなんて言われたら、突き放せるわけが無い。私が貴方に縋られると、頼まれると弱いのを分かっていて言ってるんだ。
そんなのずるい。そう思いつつも、私は彼を突き放すことも出来ず、その体を抱き締めた。雨に打たれて少し冷えた肌が、ぴとりと密着する。
「……助けてくれて、ありがとう。これからも……私の
彼が息を呑む音が間近で響いた。すぐに抱き締め返されて、強く強く引き寄せられる。ひとつの隙間もなくくっついた肌と、高鳴っていく心臓の音。やがて二人の肌の温度が上昇し、熱に浮かされたように見つめ合う。どちらからともなく近付き、ついに唇が触れそうになったその時。
ピリリリリ、と佐野の方から劈くような着信音が鳴り響き、わっと咄嗟に顔を逸らした。佐野は思い切り舌打ちをしながらとんでもなく不機嫌な声で「……ナニ」と電話に出たが、私はもう顔にのぼる熱で頭から沸騰しそうだった。やばい、雰囲気に呑まれた……とのぼせながらも後悔する私を、佐野の「は？」という動揺の声が現実へと引き戻した
「……ぺーやんが？」
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泣蜜(プロフ) - あ.....好きです....。未来での夢主ちゃんとマイキーの関係が気になります！毎日更新楽しみにさせてもらってます！ (2021年6月6日 1時) (
レス) id: 9a006c8713 (このIDを非表示/違反報告)
おろし(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！ (2021年5月26日 17時) (レス) id: 47520b13da (このIDを非表示/違反報告)
柚香(プロフ) - 子@さぶ様の表現力素敵すぎます！マイキーかっこいい、、、続き楽しみにしております！ (2021年5月26日 10時) (レス) id: d9354e6a46 (このIDを非表示/違反報告)
あい - 更新楽しみです！マイキーの独占欲半端ないかっこよすぎる、、、 (2021年5月25日 17時) (レス) id: 800746c1bf (このIDを非表示/違反報告)
しん(プロフ) - これからの展開にドキドキします...めちゃくちゃ面白くて毎日更新楽しみにしてます！！ (2021年5月25日 1時) (レス) id: cdf270dae3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：子@さぶ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/8ef4f72c271/
作成日時：2021年5月17日 0時
