【銀魂】紅眼の戦姫 四【沖田総悟】

第二十七訓.タイトルだけじゃ、映画の面白さはわかんない ページ29

Noside


『神楽ァァァ、新八ィィィ、どこだァァァァ！！！」


Aの腹の底から出した呼びかけにも何も帰ってこず、既に焦燥の色が浮かぶAの顔を冷や汗がつたう。
次々と流れ出てくる乗客たちの中にも姿は見えない。





？？「Aさん！！」


背後から聞こえたどこか安心感のある声にAは反射的に名前を呼んでいた。


『新八！！！』

新八「Aさん、神楽ちゃんがまだ……」

『分かってる、すぐに助けるよ。だから新八はここに…』


だから新八はここにいて、と言いかけたAを見つめる新八の瞳は強く、揺らぎのない光を点している。


新八「僕も行きます！」

『………………わかった。でも、絶対離れちゃダメ。死んだら許さないから』


はい、と強く返事をする新八にAは短刀を預け、自らも愛刀に手をかけた。









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一人万事屋に取り残された銀時は拭いきれない何かから目を逸らすようにテレビに目を向けた。


銀時「オイオイなんだこりゃ、ターミナルか？」


そこに映るターミナルの壁からは、一隻の船の先端が突き出ていた。
アイツらなら大丈夫、もう俺が関わることはない、そんなどこか寂しい感情を抱く自分に気づきながらも、銀時はそれを無視していた。




ニュースキャスター
「えー、謎の生物によって現在、一隻の船がターミナル内で事故を起こし、機体の一部が壁面から突き出ている状態です！…………ん？あれは………女の子！？
なっ、なんということでしょう、ひとりの少女が船の甲板で謎の生物を相手に戦っています！！」




信じられません！と続けるニュースキャスターの声を他所に銀時は万事屋を飛び出した。









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消し忘れられたテレビには一人の少女・神楽が映しだされていた。






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