【銀魂】紅眼の戦姫 四【沖田総悟】

第二十三訓.人生はベルトコンベアのように流れるらしい ページ16

Noside


『なんですか土方さん。ちゃんと見廻りしてましたよ？』


突然屯所へと呼び戻され、副長室で座らされていることにAの頭は疑問符だらけだった。


土方「山崎が潜入してた工場で爆発があったっつう通報がきたんだ。今から一番隊と十番隊で向かうことになった」

『ザキさんが潜入してたとこと言うと……攘夷志士との繋がりの疑いがあるあの工場ですか？』

土方「あぁ、だから真選組(ウチ)が出る」

沖田「…んじゃ、俺は隊士を集めてきやす」


なるほど、と一人納得しているAを他所に沖田は部屋をあとにした。


『じゃ、私も行きますね』

土方「あぁ、俺は近藤さんを呼んでくる」









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Aの目の前にはいまだに爆発が絶えない工場と、たった今到着したところの土方が立っていた。
到着したてのはずが、既に額に青筋を浮かべているところ、ここに来る前に一悶着あったのだろう。


土方「………近藤さんのやつはここにいるらしい」

『……………バカだ』

沖田「ったく、あのバカは」


皆で口を揃えてバカだ、バカだと言っているうちに爆発はいっそう激しくなり、ガラスやら壁やらの破片がAたちのところまで届いた。


『あっ、土方さん、破片がそっちに…………遅かったか……』

沖田「は〜い、危ないから下がりなさ〜い。この人のようになるよ〜。ポーカーフェイスを気どってるが、ものっそい痛いんだよ〜。恥ずかしいんだよ〜」

土方「エラいことになってるな」

『土方さんの顔面の方がエラいことになってます』

土方「コレ山崎の野郎もあのバカも死んだんじゃねーのか」

沖田「土方さんも死ぬんじゃないですか」


ことごとく自分の発言に熨斗(のし)をつけて返され、怒り心頭の土方だったが、今はそれどころではなかった。切実に頭が痛かった。





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