・ ページ42
Noside
Aと子どもたちは万事屋敵討ちを依頼すべく、言いつけを破って万事屋へと赴いた。
沖田「!テメーら、ココには来るなって言ったろィ?」
『ごめん。でもちゃんとした訳があるの』
Aの一言で銀時は子どもたちの方を振り返った。
男の子は確かめるようにAの方を振り返り、Aは大丈夫と安心させるように優しく頷いた。
男の子「…に、兄ちゃん。兄ちゃんに頼めば何でもしてくれるんだよね。何でもしてくれる万事屋なんだよね?」
男の子は確かめるように何度も尋ねた。
そのうち声が震えて泣き出してしまい、それに釣られて他の子供たちも泣き始めた。
女の子「お願い!先生の敵、討ってよォ!」
『私からも、お願い。自分でできないのが情けないけど………お願い』
そのうち一人の男の子が銀時の前の机に何かを差し出した。
男の子「コレ…僕の宝物なんだ」
男の子「お金はないけど…みんなの宝物あげるから。だからお願い。お兄ちゃん」
沖田「いい加減にしろお前ら。Aも。もう帰りな」
『……ごめん』
Aが帰ろう、そう言いかけた時に一人の男の子が涙ながらに話し始めた。
男の子「…僕知ってるよ。先生…僕たちの知らないところで悪いことやってたんだろ?だから死んじゃったんだよね。でもね、僕たちにとっては大好きな父ちゃん……立派な父ちゃんだったんだ」
一瞬銀時は考える素振りを見せた。
銀時「オイ、ガキ!」
突然呼び立てられた男の子はびっくりしてまた泣き出しそうになっている。
銀時「コレ、今はやりのドッキリマンシールじゃねーか?」
銀時は先程の男の子の宝物を手に取り、そう話しかけた。
男の子「そーだよ。レアモノだよ。何で兄ちゃん知ってるの?」
銀時「何でってオメー、俺も集めてんだ…ドッキリマンシール」
『(ほんとに不器用だなァ…兄さんは)』
銀時「コイツのためなら何でもやるぜ。後で返せっつってもおせーからな」
「「「「「「「兄ちゃん!」」」」」」
.
43人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:花遥 | 作成日時:2019年12月26日 2時