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西谷side


今日は朝から電車は乗り過ごすし、
携帯のバッテリー切れるしで最悪やった。


___彼女と出会うまでは。


西谷「……で、あんさん奉行所のもんやなさそうやけど………」

『あ、真選組、でわかりますかね?』


うちのカバンを漁りながら、時折出てくる髪留めや櫛に目を輝かせる彼女は見ているだけで面白かった。

そしてなにより、久々に人と話すのは楽しかった。


西谷「あー、うんわかる!あのチンピラ警察やろ!」

『…まぁ、一応そこで働かせてもらってます』

西谷「あ、ごめんな。
ほんま聞いた事そのまま言っただけやねん」

『……それなら、…いいんですけど……』


露骨に嫌そうな顔をする彼女。プクーと頬が脹れている。


西谷「ほんまになぁ……世の中変わったわ。こんな女の子でも立派な警察官やしなぁ……」

『立派ではなと思いますよ』

西谷「ほうか?じゃあ少なくともうちは立派やと思うてるから!」

『…ありがとうございます』

西谷「もしかして照れてるん?」

『ん、んなわけないでしょっ!』

西谷「ふふ、可愛ええなぁ」

『もう、やめてください!ホラ、もう大丈夫ですから!USJなりなんなり行ってください!
…………それと、疑ってすみませんでした」


先程とは打って変わって、少し恥ずかしそうにそっぽを向いて謝る彼女。


しかし、こちらとしては感謝したいほどである。



家に帰れば飛び交う怒号。



互いに睨み合う兄上たち。



日に日に弱る父上。



跡継ぎ争いでもなんでも他でやって欲しいもんや。




そんなこんなで久々にまともに人と話した。




最初はヤケクソで変なテンションだったうちともちゃんと話してくれはった。





そんな彼女なら_____




西谷「…ええよ、気にせんといて。ほんまおおきにな」

『……?どうしてありがとう、なんですか?』

西谷「んー……内緒や。あ、それと名前、聞いてもええ?」

『……坂田Aです???』

西谷「…おおきに。それと、犯人はたぶん男の人で、黒髪ロン毛の黒い眼やと思うで」

『……?』

西谷「Aちゃん、ほなまた」

『……あ、えっと、また?』







それぞれの運命が、



今、ここで交差した。



月明かりが二人を優しく照らしていた。






✂- - - - - - - -キリトリ- - - - - - - - - - -
みなさんどうも、作者です!
灯ちゃん…また登場するかな………?
そこは企業秘密でお願いします!

ちなみに関西人の私はユニバ派です。

第十五訓.コンプレックスがデカイ奴は成す仕事もデカイ→←番外編.ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのことをユニバと呼ぶか、USJと呼ぶか今大論争が巻き起こる!(起こりません)



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作者名:花遥 | 作成日時:2019年12月26日 2時

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