第一訓.天然パーマに悪いやつはいないって小さい頃教えられた ページ3
Noside
「おい、時雨。総悟と見廻り行ってきてくれ」
彼は土方十四郎
かの有名な鬼の副長である。
「はーい」
この少し無気力な返事を返す彼女は
この小説の主人公坂田時雨である。
「総悟、見廻りいくよー」
「あー、時雨ですかィ」
この特徴的なアイマスクをした
江戸っ子口調な彼が沖田総悟である
「私で悪かったね!」
「見廻りならお断りですぜィ」
「ほーら、団子奢るからー(棒)」
「カッコの中が丸見えなんでィ」
「わかった、わかった。2本奢るから、行こ?」
「仕方がねぇ、行ってやりまさァ」
そう言い、気怠げに立ち上がる彼
「なんか上から目線で腹立つんですけど」
「跪け、この雌豚が」
この世のものとは思えない顔でそう言うがこの状況を楽しんでいるようにも見える
「だぁれが、雌豚じゃァァア!」
「んで、土方コノヤローも一緒ですかィ」
とても憎たらしそうな顔で尋ねる
「別行動だけどね」
スイッチの切り替えがいいのはこの2人の長所であると言ってもいいだろう
「よぉーし、バズーカスタンバイOK」
肩に構えたのは黒光りする大きなバズーカ
ちょうどそこに襖をあけて入ってくる鬼の副長
「おい、時雨まだ……」
彼の言葉はそこで途切れた
理由は言うまでもないだろう
「まぁ〜た始まった」
そう言い呆れた様子の彼女
先程まで土方が立っていた場所からは煙が上がっていた
「総悟、てめェ………」
青筋を浮べる土方
そっぽを向いて舌打ちをする沖田
最悪のシチュエーションだ。
「チッじゃねぇよ!チッじゃ!」
「ほんと土方さんの生命力には感服でさァ。ゴッキーも驚いてやすぜ」
「総悟てめェ、ゴッキー諸共駆除してやるよ」
今にも刀を抜いて襲い掛かりそうな形相である
流石にこれには時雨が止めに入る
「離せ、時雨!此奴らがいる限り江戸に平和は訪れねェェ!」
こんな低レベルな喧嘩をしたがる総悟はアホである
「あー、そー言えば3時からスーパーでマヨのタイムセールらしーですよー」
「マジでか!」
この棒読みに騙される土方もまたアホである
「嘘です」
「時雨てんめェェエ!」
「まあまあ、怒りとマヨの影響で高血圧になりやすよ」
「今マヨを侮辱したか!?したよな!?もう我慢ならねェ!」
「我慢してないですよね」
「おめェは黙って男の喧嘩を見てろォ!」
これだから男はいつまでたっても子供なのである
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作者名:花遥 | 作成日時:2019年10月3日 22時