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時雨side
部屋を出た途端家全体が揺れた
「「「「!?」」」」
「なんだよオイ」
戸を開ければちょうど真下で飛脚の人が事故っていた
「事故……?」
「みてーだな」
気づけば隣にいる兄さん
「くらあああああ!!ワレェェェェェェ!!人の店に何してくれとんじゃアア!!死ぬ覚悟できてんだろーな!!」
お登勢さんの悲痛な叫びが辺りに木霊する
※あくまで時雨個人の見解です
「ス……スンマセン、昨日からあんまり寝てなかったもんで」
「これは酷い……神楽、救急車呼んで」
これでも一応警察ですから
仕事仕事
「救急車ャャアアア!!」
「誰がそんな原始的な呼び方しろっつたよ」
夜兎ってすごいんだね
まだ耳鳴りがする
「飛脚かアンタ、届けものエラいことになってんぞ」
「こ………これ…これを俺の代わりに届けてください…………………お願い、なんか大事な届けものらしくて、届け損なったら僕……クビになっちゃうかも。お願いしまっ……」
その男性はそこで事切れてしまった
「え、ちょ、え!?」
「落ち着けー、はい吸ってー、吐いてー」
深呼吸をしているうちに落ち着いてきた
「吸ってー、吐いてー、吐いてー、吐いてー、吐いてー」
「やめてやれよォ!もう時雨さんも死にそうだよ!」
いやー、マジで死ぬかと思ったわ
「「「「……………」」」」
4人で兄さんの手の内にある1つの郵便物を見つめる
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作者名:花遥 | 作成日時:2019年10月3日 22時