第百三十二の怪 ページ42
『……なんとなく想像はしていたけど、
やっぱり会長様の目は騙せないみたいだね。』
「久しぶり、中庭の時以来だね。
ねぇ、Aちゃん」
『……そうですね。』
「ええーなんでそんなに嫌そうなの？」
半ば諦めたようにそう言って肩を落とすAちゃん。
反対に源先輩はニコニコしながらAちゃんに声をかけていた。
も、もしかしてだけどこのままAちゃんのこと祓ったりしないよね……？
いくら源先輩でもそれだけはダメ！
そんなことを考えていると不思議な顔をしながら茜くんが声をあげた。
「え、え？
源会長も八尋さんも何と会話してるの？
Aさんの名前が出てたけど、どこにも居なくない？」
「蒼井」
「はい？」
「えい☆」
「ちょ、僕の眼鏡を取って一体何を……」
「これで見えるハズだけど？」
「ん、んん……？」
源先輩は茜くんがかけている眼鏡をサッと後ろから取り上げた
そして不思議そうに辺りを見回す茜くん。
しばらくそうしていると、私の隣を見てあっと声をあげた。
「あ、Aちゃん……！？？
いつからそこに……」
『えーと、さっきから居た……かな？』
そう言って少し苦笑いをするAちゃんに
あたふたしながら頭をかく茜くん。
その光景を見ていると源先輩が話し出した。
「……この眼鏡は特別製でね、
掛けている間は霊力が一般人と同じレベルにまで抑えられる。」
「あ、だから茜くんはさっきまでAちゃんが見えなかったんですね……」
「そう
蒼井は七不思議と半強制的に契約させられるまでは普通の人間だったからね。
もちろん怪異も見えなかった。」
『……』
「これまで通りの生活がしたいって言うから……
僕が特別におまじないを掛けてあげたんだ」
源先輩がそう説明をする横で
少し眉を下げて申し訳なさそうな顔をしているAちゃん。
不思議に思いながらAちゃんを見ると
源先輩もそれに気づいた様で笑った。
「大方、Aちゃんは
普通は関わることの無い世界に蒼井が行ったことで
どこか申し訳なさを感じてるんでしょ？」
『……ええまあ、
それで茜くんにも気苦労を掛けてるはずなので。
怪異側につくモノとして、申し訳なさは感じてますよ。』
「えっ！？
Aちゃんが申し訳ないなんて思わなくていいんだよ！！
悪いのは狡い手使って半強制的に契約させた他二人の時計守なんだから！」
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ひより - 更新待ってます！！！ (3月17日 9時) (
レス) @page46 id: 07c25e379c (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ - このシリーズ大好きです。いつでも更新まってます！ (2023年2月28日 16時) (レス) id: 707eeda184 (このIDを非表示/違反報告)
紅 - もう更新は無いのですか？いつでも待ってます!! (2022年12月24日 18時) (レス) id: b3496c9ef0 (このIDを非表示/違反報告)
ヒカリ - 続きがすごく気になります！！更新頑張ってください！！！ (2022年12月3日 8時) (レス) @page46 id: bbb8acb98d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん - 続き読みたい (2022年7月8日 22時) (レス) @page42 id: 2b16648ba7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空白 | 作成日時：2020年4月18日 5時
