黒バス成り代わり 2 【花宮真】 (ページ6)

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56話ページ6

あの後も駄べりつつそれぞれ技を見せあったり改善点を言い合ったりと非常に有意義な時間となった

｢はーー楽しかったなあ！｣
｢ん、あ、そう言えば今吉さん。アンタ行く高校とかもう決めたの？｣
｢………｣

クールダウンをして一息ついたので質問してみた、が。ジト目で見られて答えてくれない。
心当たりはない

｢…？今吉さん？｣

もう一度名前を呼ぶと、ずんずんと此方に歩み寄ってきた。

｢しょ、う、い、ち！！なんで苗字なんや｣
｢えっ｣
｢"えっ"ってなんや！"えっ"って!恋人同士なんやから名前で呼んでや！まーこーちゃーーー｣
｢ちょっ黙って！｣

大きな声で恋人というワードを出す今吉さんの口を慌てて塞ぎにいく

青峰に聞かれたらどうすんだっ

｢あの坊主なら帰ったで？｣
｢え、ああ、そう……｣

悟られたがまあ良しとしよう

｢ほれ｣
｢？｣

｢んんーーっ可愛い顔してーーもーー！でも流されへんで！ほれ、言ってみ、しょ、う、い…｣

｢翔一さん、うるさい｣

｢元は苗字で呼び始める真の、せいやで？｣
｢…っ｣
｢真？｣

久々にちゃん付けじゃなく呼ばれた気がする。
それと、プレー中も思ったのだが隣に立って改めて思う。成長期の男子凄い。
ここ数ヶ月で今吉さ、っと翔一さんはだいぶ身長が伸びているのか、目線の高さが違う。
それにしなやかについた筋肉

どっからどう見てもモテるイケメン男だ
あっちでも、モテそうだなー
万が一、いや、億が一？もないだろうけど……浮気………

｢しーひんよ？好きなんは真だけやし｣

……の心配はなさそうだ

｢ん、その心配はしてない｣
｢そけ｣

あ、氷室と高尾の存在忘れてた

ギギギっと首をゆっくり動かし、背後にいるであろう2人を見る

｢ふふ、幸せそうで何よりだよ｣
｢デレてる真さん！レアだっ｣

ニコニコと自分に事のように幸せそうに語る氷室と、ちょっと照れつつ、感激している高尾

恥ずかしさに顔に熱が集まりそうだが、菩薩顔で乗り切るしかない。うん

｢ぶふぉっ真さんっその顔っw｣
｢真は恥ずかしやがりだから〜｣

今の私には何一つ届かんぞ

｢まこちゃーん？｣

にゅっと後ろから腕が伸びてきて捕まえられた。背中に感じる温もり、よりも気になる

｢ちょ、汗いっぱいかいたからっ｣

身をよじるも開放されない

｢ぶはっ一瞬で崩される真さんまじウケる〜｣
｢真は可愛いね｣

何か言ってるが後回しだ

｢良い香りする、汗の匂いしいひん｣

首筋を嗅がれ、思わず拳が出たのはしょうがない