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「顔すっげぇ怖いんだけど・・・俺だよ、俺」
俺って誰よ、という言葉がもう少しで出てきそうなところで、その声に聞き覚えがあることに気づく。
「め、ぐろくん？」
「正解」
マスクを少しずらし、ニッと笑ったその顔は目黒くんだった。
そして次の瞬間、腕を引かれ、人目につかない場所へと移動させられる。
一瞬びっくりしたが、たしかにこの近くにファンの子はいるだろうし、私と2人でいるところを見られたら大変なのだろうな、と思い当たる。
「何してんの、撮影は？」
「なんか機材トラブったみたいでちょっと時間空いた」
なんだか大変そうだな、なんて思っていると「で、Aさんこそ何してんの？」と目黒くんは首を傾げる。
「まさか撮影見に来たとか？」
「たまたま偶然、買い物に来て通りかかっただけです」
そう冷たく返せば目黒くんは「なんだよー、」と少しだけ拗ねたような表情をした。
「あんなに人いたのによく気づいたね」
すごいね、と目黒くんの頭をキャップ越しに撫でると「子ども扱いすんなし、」とまたより一層拗ねたような表情を浮かべる。
「そりゃ気づくでしょ、あんなでかい声で『めめー！』って言われたら」
「いや、私言ってない」
「え、うそ」
どうやら私の目の前にいた女の子が発した目黒くんを呼ぶ声を私が呼んだものだと勘違いしたらしい。
「だって、私、めめって呼ばないじゃん」
「この前、呼んだじゃん」
同期の子に目黒くんのことを教えてもらったときたしかについうっかり呼んでしまったけれど。
でも結局その呼び名には慣れることはなくて、目黒くん呼びのまま。
「なんだよ、Aさん俺のこと見に来てくれたのかと思ってちょっと期待したのに、」
少しずつ小さくなっていく語尾と一緒にその大きな体も少しずつ小さくなっていくような気がした。
なにこのかわいい生き物、と胸の奥で小さな『きゅん』という感情が疼く。
「まぁ、でも、アイドルしてる目黒くんも悪くないなって思ったよ」
「なんか若干バカにされてる気がする」
「してないから素直に喜んでよ」
いつもみたいな調子で目黒くんとの会話が進むと、なんとなく心地よく感じる。
隣人なのに、なんだか昔からの知り合いのように感じるのは、どう思われてるとか考えずに軽口をたたけるからだろうか。
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さーや(プロフ) - mikantoamechanさん» こちらこそ読んでいただきありがとうございます！付き合ってからのお話書きたいですね〜付き合ってからも振り回したいし振り回されたい！笑 (2020年3月5日 10時) (
レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - xxpanxxさん» ありがとうございますー！イベント毎のお話いいですね、書きたい！ (2020年3月5日 10時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
さーや(プロフ) - くりさん» いつも書き方迷ってしまうのでそう言っていただけて嬉しいです。続きますかね？のんびり書きましょうかね。 (2020年3月5日 10時) (レス) id: 6178770b80 (このIDを非表示/違反報告)
mikantoamechan(プロフ) - めっちゃ面白かったです！素敵な物語本当ありがとうございました！更新がいつも楽しみでした！非常に厚かましいですが、付き合ってからの続編（できれば長編）を希望します！！ (2020年3月5日 3時) (レス) id: a1d9c0f6b4 (このIDを非表示/違反報告)
xxpanxx(プロフ) - 凄いおもしろくてきゅんとしてました！イベント毎の続きのお話あれば嬉しいです！ (2020年3月5日 2時) (レス) id: d7347442ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さーや
| 作成日時：2020年2月18日 15時
