緑の小さな姿 ページ4
「な…あ、相葉さん？」
ニノが恐る恐る声を掛けると、目の前の小鳥はバサバサと翼を羽ばたかせた。
「ね！ね！すごくない？俺、ほんとに鳥になってる！」
その声は少し高くなったけど雅紀さんの声で。
よく見ると、そのつぶらな瞳は興奮しているようにキラキラしていて
人間姿の雅紀さんを彷彿とさせた。
「大丈夫…なのか？」
翔さんが訊ねると、小鳥もとい雅紀さんはぴょんぴょん飛び跳ねながら
「うんうん！体はなんともない！」
クチバシをパクパクさせて興奮気味に返事をした。
「なんか、ここに来てから体がムズムズするっていうか…変な感じがしてたんだよね。力が有り余ってるみたいな！
そこで、ちょっと力を使ったらどうなんのかなあと思ったんだけど…」
雅紀さんはそう言いながら頭を動かして自分の体を確認している。
「すげえなあ、どっからどう見ても鳥だよ。」
智さんは感心したようにそう言って、雅紀さんの体をそっと持ち上げた。
「能力が、パワーアップしたってことなのかな…？」
翔さんが呟き、雅紀さんが首を傾げる。
「もしかしたらみんなもパワーアップしてるかもよ？」
「たしかに。相葉さんだけってのは不自然ですもんね。」
ニノが頷き、そっと緑の羽に触れると
雅紀さんはくすぐったそうに羽を振るわせた。
「雅紀、飛べたりもすんの？」
智さんが手のひらで包むように持ち上げているその体はたしかに鳥だけど…
「んー…やってみる。」
智さんがそっと手を高く上げると、雅紀さんがぴょんっと跳ねて…
パタパタと忙しなく翼を動かし
体がグラグラ揺れて落ちそうになりながらも、なんとか体勢を整えてひゅうっと飛んで
智さんの肩へと着地した。
「ひー、羽の動かし方わかんないや…ちょっと怖かった…」
そう呟いた雅紀さんに、みんなが苦笑いする。
たしかにそうか、人間が翼の動かし方を知らないのは当たり前だ。
「でも、練習すればいけそうだったよ？」
智さんの声に「そう？」と嬉しそうにする雅紀さん。
もっとも鳥に笑う表情はないから、雰囲気だけだけど。
「じゃ、後でやってみる。ありがと！」
雅紀さんはそう言って、ぴょんと肩から飛び降りて骨組みに留まった。
「ちょっと忘れてたけど、俺が鳥になりたいなって思ったのは、こういう人間が届かなさそうなところ行けるかなって思ったからなんだよね。」
雅紀さんはぴょんぴょんと器用にその小さな体を使って、上へ上へと登っていった。
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櫻宮 - なんか…嫌な感じですが。5人(+1人？)ならきっと乗り越えられると信じてます。。全員無事でありますように。そして、全員で笑えますように。。続き気になる！！ (2020年6月28日 17時) (
レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - 櫻宮さん» いつもコメントありがとうございます。やっと黒幕と対峙し、お話も佳境です。結末まで、もう少し…かな？笑 (2020年6月27日 7時) (レス) id: bdb041c54a (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - サトシとマサキじゃなくてサトシたちとカズたち会えると良いですね。 (2020年6月25日 15時) (レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮 - 何だか凄く泣けますね。サトシとマサキ無事会えると良いですね。 (2020年6月25日 12時) (レス) id: 95d5f07b44 (このIDを非表示/違反報告)
くろねこ(プロフ) - 櫻宮さん» 今日は少し多めの５話更新です…！コロナも先が見えずに暗くなりがちですが、嵐さんを見て私も癒されています♪私も「Wash your hands」で楽しみながら手洗いしていますよ〜 (2020年6月24日 21時) (レス) id: bdb041c54a (このIDを非表示/違反報告)
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