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あなただけ1 ページ32
「いってきます」
ダブルベッドに1人で寝ているキヨにそう呟き私は家を出た。私は普通の社会人として、企業に就職して働いているがキヨは違う。キヨはゲーム実況者をしている。
そのせいで、私たちが普段起きている時間も寝る時間もバラバラ。キヨと一言も話さないで寝てしまう時もあるほどだ。それでも私にとっては毎日がとても幸せだった。でもどこかすれ違ってしまっているような気がしていた。
私たちが付き合った当初、キヨはまだ名の知れていない実況者だった。しかし、今では有名なゲーム実況者の1人である。だから前以上に、キヨが頑張っている姿を私が1番近くで見ていたはずだったのにお互いの仕事のせいでキヨと話したりすることが減っていってしまった。
そのせいなのかもしれないが、徐々にキヨへの気持ちに自信がなくなっていってしまった。
本当に私なんかがキヨの彼女でいいのか、とか私はキヨのことが好きなのにキヨは私のこと嫌いなんじゃないかって思うようになってしまった。
そう考えてしまう自分が悪いことなんて1番分かっているはずだったのにどうしても考えてしまう自分に嫌気がさした。だったらもう自分からキヨに別れを言い出すしかないと。
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作者名：Selena | 作成日時：2020年4月28日 23時
