I'm a fool of love for you

＊ ページ35

何かが優しく私に触れていて気持ちいい
それは髪を撫でて頬に触れて、唇をつついた

くっついた瞼を無理やり開くと正体はバーノンの手だった


「ふがっ 寝てた」

「うん、きもちよさそうに寝てた」

ベッドに突っ伏して寝てたみたいで首が痛い


「熱は？」

「もうなさそう 頭も痛くないし」

「よかった 私の看病のおかげだね」

「そうだね」

「普通に肯定されるとちょっと気まずいわ」


バーノンのおでこでカチカチになった冷却シートを剥がして直接触れてみる 首元も熱くない

「積極的だね」

少し熱のこもった目で私を見上げる

「なに言ってんの」

馬鹿じゃないの という視線をお返し

「まだ顔色ちょっと悪いね」

「そう？」

「うん 今日一日はゆっくりしないと」


私の頬に手を伸ばして撫でる
昨日とは違ってひんやりした手


「ほっぺ 寝跡ついてる」

「うそ」

「ほんと」

優しく撫でていた手はいじわるするように一瞬頬をつまんで離れていった

「しばらくとれないんだよね」

「ウチでゆっくりするんだからいいじゃん どんな顔でも」

「それはどう受け取るのが正解？」


「かわいいからいいってこと」

「wow」

思わず私の中のアメリカンが出てしまった
そんなのは１ミリもないはずだけど

ってか私もここに居るんだね OK わかりました


時間を確認するためにスマホを開いたら昨日の夜スングァンからメッセージが来てたみたい

ボノニ体調どう？
俺今日行けないからちゃんとみてあげて


え？？私の時と違いすぎない？？？
私が2年前夏に具合悪くなった時

夏風邪は馬鹿しかひかない

だけ送られて来たんですけど
おかげでそれ以降一度も体調崩してないです


「あんたたち本当になんなの？」

「なに」

「スングァンがボノニは大丈夫かって」

「あぁ 返事するの忘れてた」


自分のスマホで返事を打ってる


やめたげなよ






まだ6時だよ…



返事を打ち終わったバーノンはぽいっとスマホを投げてこっちを向いて手を差し出してきた


よくわかんないけどとりあえず手を重ねてみたら思いっきり引っ張られてバーノンにダイブしてしまった

「わっ」

「もっかい寝よ」

バーノンがぎゅーっと私を抱きしめる

「ちょ、くるしい」

「んははは」





くすぐったくて




ポカポカする






この人の手を取ることになんの疑問もない

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