【キバナ】絶対零度 (ページ9)

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めんどくさい。

率直に出てきたのは、この感情。

あんな変な人に関わっても絶対ろくなことがない。

めんどくさいのはきらいだし、絶対に関わりたくない。

まるで、獲物を捕食するような目。

あられとふぶきのなかで、それだけがギラギラと輝いてみえる。

さてと。どうやってあの人を撒いて、家に帰ろう。

ボールに入りたがらないキバゴを抱えて走るなら、
18キロの重りをつけての全力疾走をしなきゃいけない。

なにそれすっごいだるいじゃん。

相手は上空から私の姿を捉えてる。

けむりだまじゃ撒けない。

ピッピにんぎょうを投げる？
いや、気を取られるのはフライゴンだけか。

どっちみちトレーナーの注意は逸らせない。

そんな最中、ふと辺りを見回すと、グレイシアから
美しいダイヤモンドダストが出ていることに気付いた。

そしてそれはバイバニラの特性によるあられの相乗効果によって、
よりきめ細やかな白い霧状のものにその性質を変質させている。

…あれを上手く利用できれば。

うん。いける気がする。

この人を撒くには、きっとこの方法が一番合理的。

しかし、この方法は野生のポケモンであるグレイシアとバイバニラを
ワイルドエリアから連れて帰る結果をもたらしかねない。

迷いながらチラッとグレイシア達をみると、
まるで任せて！とでも言っているかのように、2人とも目をキラキラさせていた。

『………キバゴより意思疎通ができんじゃん。

じゃあ、任せる。一気にいこう。

バイバニラは、ふぶき。
グレイシア、ダイアモンドダスト。』

「！？」

２つの技は、まるで化学変化のように勢いを強めていった。

数秒にして辺り一面がホワイトアウト状態になる。

これなら、たぶんあの人にも見えてない。

私達は全速力でナックルシティの階段を駆け上がり、

その後ろを、嬉しそうなバイバニラとグレイシアがついてきた。

後ろから何か怒鳴り声が聞こえた気がするけど、、

まぁ、気にしないことにしよう。

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本家にダイアモンドダストなんて技はありません
ソードの図鑑にある知識を拝借しました。