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｢A…、寝過ごしたのかい？｣
｢昨晩、夜更かしをしてしまって。ごめんなさい、ね？｣
｢リ、リドル…、Aもここ最近寮のことを色々と手伝ってくれていたんだっ｣
赤色の薔薇に囲まれたこの空間でリドル君の突き刺す様な視線が向けられる
灰色の鋭い瞳が細められる
その雰囲気に慌てて隣で傍観していたトレイ先輩が声を荒らげるようにフォローを付け足す
周りも何事だと渦中の中身を覗きみようと視線をこちらへ向け始めた
｢トレイ先輩。大丈夫ですよ。今日のリドル君は許してくれますから｣
｢…君に免じてじゃなくてトレイに免じて許してあげるん、だ｣
次、遅刻したら首をはねるからね
厳格なハートの女王であろうとする姿とルールが全てではないと1歩を踏み出した彼の姿が入り交じったような声色が響く
真面目な顔と少し照れたような色が重なったリドル君の横顔に笑みが浮かぶ
今日は許してくれる。そう知っていたからこその遅刻なのはここだけの話、そうここだけの。
｢はい。寮長さま…あら？｣
｢ああー。寮長！！白の女王様にだけは優しいとかずるいんじゃないかな！！｣
｢あ、こらっ、エース！！｣
テーブルを挟んで会話をしていた私達を見つけた1年生コンビ、エース君とデュース君がその会話へと飛び込んできた
ハートとスペードのペイントをそれぞれ施したエース君とデュース君の声が飛び交う
周りのざわめきよりも大きめの彼らの声が自身の耳をつんざく
｢べ、別にAにだけ優しくしてるわけじゃ…っ！！｣
｢なら、オレらにも優しくしろよ｣
｢まーまー。リドル君はAちゃんのことが大好きだからさ？｣
｢ケ、ケイト！？何を勝手なこと…っ！ち、ちがっ…A？！｣
夢で見ていた通りの現実に安堵する
座っていた身体を椅子から立ち上がらせ彼らの会話を聞くことに徹する
自身のスカートの裾を広げながら皺を直す
各々の声が言葉が飛び交っては消えていき
お揃いの寮服の赤と白が揺れ動く
話が脱線しかけ始めたのでそろそろシナリオ通りにそれを正そうと口を開く
｢ふふ。そういえば、リドル君。エース君との約束していたお詫びのタルトはどうなったのかしら？｣
甘くて甘くないそんな私の言葉が会場内に響く
遠くで監督生さんの視線が私へと向けられたのを感じた
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イドラ - この小説はとても面白いです＼(^_^)／ あと黙って隣に立ってなさいのパスワードがわかりません(;。;)教えてていただけると嬉しいです (2021年3月2日 21時) (
レス) id: 4692e257b3 (このIDを非表示/違反報告)
砂時計(プロフ) - 時雨さん» この作品を読んで下さりまたコメントまでして下さりありがとうございます！！！そう言って貰えてめちゃめちゃ嬉しいです(＞＜)ありがとうございます！！！これからもこの作品をよろしくお願いします！！ (2020年7月25日 22時) (レス) id: 47df7c7bae (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - あ、これ好きです(唐突) (2020年7月25日 19時) (レス) id: c7d5c9d13c (このIDを非表示/違反報告)
砂時計(プロフ) - 桜雪さん» きゃあああっ、さゆきちゃんが読んでくれたなんて本当に嬉しすぎるっっ！！！！さゆきちゃんも無理のないようにね！！お互い頑張ろうね！！コメントくれて本当にありがとうおおお！！(＞＜) (2020年7月21日 20時) (レス) id: 47df7c7bae (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - あーーーん設定もろとも大好きやっぱり私にとって需要しかないやつ〜すきだーーーーーー！！！！！体調には気をつけて、更新頑張ってね！ (2020年7月21日 20時) (レス) id: ef0eaf48d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂時計
| 作成日時：2020年7月19日 23時
