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｢ホワヘルさんっ！！寮長がオーバーブロットして今、医務室に運ばれたって！｣
｢…あら、そうなの？それはお見舞いに行かないとね｣
｢俺は庭の片付けの手伝いに行ってきます！｣
｢えぇ、お気をつけて｣
自分に宛てられた部屋の扉を慌ただしくノックして入ってきた赤と白をふんだんにあしらった寮服を纏う男子生徒が台本通りに言葉を並べる
それに対して、これまた用意されていた台詞を丁寧に並べ返して名前も知らない男子生徒の後ろ姿を見送った
今日、寮長は新入生の子と決闘を行った。そして、オーバーブロットをして自分の今までの至らない点に気がつく、だったかしら
母親の厳しいルールにがんじ絡めに縛られて自分の意思すら持てなかったリドル君
でも、それも今日でお終い。この決闘のおかげで彼は1歩を踏み出すの
やっと、何回も夢で見たこの日に到達したのだと心から喜びに近い感情が湧き上がる
同時に彼が今まで与えられ続けてきた息苦しさから開放されたのだと安堵する
自身の腰まである長い白銀の髪が視界の隅に散りばめられる
デスク付きの真っ白のドレッサーの鏡に自身の王族としての証でもあるサファイアブルーの目がやけにクリアに写った
A・ホワヘル
現在、ナイトレイブンカレッジの2年生として在籍している齢17
鏡の国に君臨する女王陛下の娘であり次の王位継承権をも所有する第2王女でもある
これが私の名前でありそれが私の肩書きだ
幼い時から双子の第1王女である姉と将来どちらが次期女王になっても良いようにと王族としてのマナーから勉学、国の情勢や魔法など様々な事を教えこまれてきた
なぜなら、私達、双子が20歳になる成人の儀と同時にどちらに王位が継承されるかを告げられるから
しかし、私は女王になりたいとは思っていないし、なれる資格も器もない
そして、自分のこの能力で確認をしたのだから絶対、女王にはならない
そんな自分とは裏腹に双子の姉は女王の席にとても執着を見せていた
姉から何度も殺意を持って刺客を向けられてきたこともあったがそればかりは、自分の血と未来を先読みするこの能力のせいなのだと諦めて受け流すようにしている
王位とこの血とこの能力のせいで縛られて生きてきた私だから
同じように母親の定めたルールに縛られていたリドル君の気持ちもわかるし、心の底から喜びを感じるのだ
本音を言うと、そんな自由への1歩を踏み出せた彼が羨ましかったりするのはここだけの話
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イドラ - この小説はとても面白いです＼(^_^)／ あと黙って隣に立ってなさいのパスワードがわかりません(;。;)教えてていただけると嬉しいです (2021年3月2日 21時) (
レス) id: 4692e257b3 (このIDを非表示/違反報告)
砂時計(プロフ) - 時雨さん» この作品を読んで下さりまたコメントまでして下さりありがとうございます！！！そう言って貰えてめちゃめちゃ嬉しいです(＞＜)ありがとうございます！！！これからもこの作品をよろしくお願いします！！ (2020年7月25日 22時) (レス) id: 47df7c7bae (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - あ、これ好きです(唐突) (2020年7月25日 19時) (レス) id: c7d5c9d13c (このIDを非表示/違反報告)
砂時計(プロフ) - 桜雪さん» きゃあああっ、さゆきちゃんが読んでくれたなんて本当に嬉しすぎるっっ！！！！さゆきちゃんも無理のないようにね！！お互い頑張ろうね！！コメントくれて本当にありがとうおおお！！(＞＜) (2020年7月21日 20時) (レス) id: 47df7c7bae (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - あーーーん設定もろとも大好きやっぱり私にとって需要しかないやつ〜すきだーーーーーー！！！！！体調には気をつけて、更新頑張ってね！ (2020年7月21日 20時) (レス) id: ef0eaf48d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：砂時計
| 作成日時：2020年7月19日 23時
