その花が咲くとき【文豪ストレイドッグス】 (ページ2)

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第一話ページ2

昔、ひとりの少女は貧困街にいた

物心ついた時から、薄汚れた街にいた

恐らく齢は13ぐらいだろう

少女は今まで盗みや死体から追い剥ぎをしてなんとか生きてきた

その少女にひとりの男が近づく

身構える少女に男は言った

「怯えなくていい。傷をつけるつもりはない。付いて来なさい」

そう云われても動かない少女を、また別の大柄の男が無理矢理抱きかかえた

少女は足と手をジタバタさせ、抵抗するが、大人の力には勝てるわけもなく、3人は闇へと消えていった

暫くして、ある屋敷に着いていた

少女は抵抗する力もつき、男の肩の上でぐったりとしていた

洋風の洒落た屋敷に入ると、ひとりの老父が出迎えた

「待っていたよ」

「お待たせしました。今回は上物です。きっとお気に召すかと」

少女を貧困街から連れ出した男は、老父にそう云うと、大柄の男の肩から少女を下ろさせた

少女は地面に着くなり、膝からガタリと床に崩れた

老父は少女のボサボサに伸びた髪を掴み上げ、顔を覗き込む

「確かに。金は後日送る。」

その言葉を聞くと、大柄の男と少女を連れてきた男は家から出て行った

老父は、近くにいた女中に少女を預け、二階へと続く階段を登っていく

その後、少女は女中によって綺麗に身体を洗われ、髪を整え、洋風でフリルのきいた可愛らしい服に着替えさせられた

着飾った少女は、ロシアの人形の様に美しかった

少女は、女中に連れられ、二階に行き、ある部屋に押し込まれる

其処には先程の老父がいた
老父は少女を見るなり、駆け寄った

「とても美しい…！」

老父は頬を紅潮させ彼女の身体を隅々まで見た

少女は今までにない恐怖心を感じた

身体が恐怖で動かない

「こっちにきなさい」

少女の手を掴み、老父はベッドへと向かった

少女をベッドに座らせ、立膝をつき、少女と目の高さを合わせる

肉がなく、骨と青い血管が浮き上がった手で、少女の頬を撫でる

その手はどんどんと少女の服の釦を外していく

肩から服を下ろす時、少女が小さい声を上げ、老父の手を払った

『や…やめて…』

「怖がらなくていい」

老父は少女を押し倒した

数分後、老父は死んだ