向日葵の咲くおうち ③【雪】 (ページ39)

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🌻

まだおねむの陽葵は、珍しく言葉がばぶばぶしている。

最近はすごくお喋りさんだもんなぁ。

俺の事だてって呼んでるし。

こーじのが移ったのかな？

宮舘「あーあ、今日の朝ごはん、陽葵の大好き舘様特製フレンチトーストなのにいらないの？じゃあ陽葵の分は、ふっかにあげちゃおっかなぁ〜」

少し意地悪を言ったら、飛び起きた陽葵。

陽葵『だめっ！』

宮舘「ふふ、じゃあ、おっきしようね」

陽葵『わかったぁ』

今日の朝の勝負は俺の勝ち、だね？

抱っこをせがむ陽葵を抱き上げて、リビングに向かう途中にそういえばと陽葵に聞く。

宮舘「陽葵、ふっかに嫌いって言ったの？」

陽葵『ん？いってないよぉ？』

宮舘「えー、でもふっかが言われたって言ってたよ？」

陽葵『おぼえてなーい！』

陽葵は寝ぼけてて覚えてないらしい。

お酒の失敗みたいな言い方でちょっと笑える。

宮舘「でも、ふっかにごめんねって言おうね」

陽葵『わかったー！』

陽葵は、ふっかの横でフレンチトーストを頬張りながら『ひまおぼえてないけど、きらいっていってごめんね？』と素直に謝罪していた。

ふっかも「正直者でよろしい」とニコニコ。

陽葵にとって、ふっかはパパ枠なんだろうなぁ。と改めて思った。

俺が経営している店は休業中。

店に残ってる花は処分するしかなさそう。

どうせなら家に持ち帰って陽葵に遊ばせようと、佐久間を店に呼び付ける。

佐久間「わー、これは陽葵が喜ぶよ」

宮舘「そうだといいな」

佐久間「……正直、大丈夫なの？お店」

宮舘「厳しいけど、どうにかなるよ。ありがと」

佐久間「そっか、なんかあったら言って？俺たち家族みたいなものでしょ？」

宮舘「ありがとう」

シェアハウスの中で自営業は俺だけだもんな。

心配してくれてありがたいなと思いながら、佐久間の持ってきてくれた車に荷物を乗せ込む。