【ハイキュー】ヒロインに憧憬は抱かない

heroine３ ページ3

「おはよう！」






同じクラスである春川梨桜の挨拶。
毎朝よく飽きない。


それを笑顔で返すクラスメート。
毎朝よく飽きない。



春川梨桜が男子に笑いかけると
その男子は頬を染める。

「顔赤いよ？風邪？」

馬鹿じゃないのと心の中で嘲る。
こういうのは天然だとか鈍感だとか言わない。
ただの馬鹿なんだ。


それを眺める私も変わり者だけれど。





語り部をしているのは私だけど
この物語のヒロインは春川梨桜だから。

これは目線の問題だね。







「Aちゃんおはよう！」






「おはよ」








そうだ、そう言えば春川梨桜は
１組の日向とかいう烏野高校男子排球部の
“小さな囮”、
そう呼ばれているという彼とは
幼なじみらしい。
春川梨桜が聞いてもいないのに随分丁寧に
説明してくれた。



３組の私は“コート上の王様”影山飛雄と
同じクラス。
中学の時散々な扱いを受けたとか。

チームメイトの過去、しかも決して他人に
知られて気持ちよくはない事を
ベラベラと話す彼女にイラつきを覚えた。




皆のこと知ってるんだ、凄いでしょ、
そんな事思っているなら頭変えてきな。



それでもって日向とかいう男子は
どうやら春川梨桜が好きらしく
いつも３組に遊びにくる。



梨桜、梨桜と鬱陶しい。
振りまく笑顔は可愛いけど、
烏野高校男子排球部の皆に好かれ愛され。






それを当たり前だと思ってる。
恋だって部活だって、彼女の望むままに。









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あぁ、朗報だよ春川梨桜。









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「転校生を紹介する」

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