【ハイキュー】ヒロインに憧憬は抱かない

heroine13 ページ13

昨日は意外だったな。

まさかあの影山飛雄が
話しかけてくるなんて。





「A？どうしたの？」



「ちょっと不可解なことがあってね」




「Aってたまに言葉遣い
　ズレてるよね、そこが面白いんだけどさ」





朝から言葉遣いで突っ込まれるとは。
不可解とか普通に使うでしょ。

烏野は進学校らしい進学校ではない。
進学クラスはあるが
生徒は基本的に馬鹿だ。

もっと活字に触れればいいのに。
だから変な言葉遣いになるんだよ。




「ちょ、そんな怖い顔しないでよ
　まさかのげきおこ？」




笑いながら言う友達。






「今度げきおこなんて言う低レベルな
　発言したら絶縁するからね」




「わかったわかったわかりましたよ！
　Aに絶縁されるのだけはごめんだから」




へらへらという彼女。
こんな冷めてる私と居て何が楽しいんだか。







こんな他愛もない話の片隅で、
というか私と席割と近い春川梨桜は
相も変わらず罵られている。


まるで別世界。






あっちっ側はテレビとかドラマとか
ヒロインがいて、っていう世界。

こっちっ側は日常。
友達と話して帰って授業受けて。






ひとしきり罵倒が終わり
授業ももうすぐなので席につく
イジメグループ。



授業まで本でも読もうか、
そう思い開いた本に影がうつった。

heroine14→←heroine12

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す