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あと、5人…?
地面を見るとかなりの死体があったが、それでもなお気配がする。
見えないのに気配で探し、交わし、次々と夜兎狩りを壊していった。
自分とは思えない程の力。速さ。
これが私の両親が研究していた「人工的に夜兎を生み出す」っていう実験の成果であることに、確信を持つ。
見事に夜兎のような強靭な力。
闘っているときにふと雑念が頭をよぎる。力なんて、要らない。要らなかった。
ただ今は目の前の敵を倒さなければ、ここからは出られない。神威も助けられない。一呼吸し、覚悟を決めた。
それから気配が完全に消えたのを察した時、ふっ、と気がつく。
.
「神威……!!」
力無く横たえる神威。
血が酷く出ている。
「神威っ、神威!!」
名前を呼んでも返事がない。
とにかく、医療機関はどこかにあるはずだから治療してもらわなければ。
自分より大きくて強い彼を背負い、とにかく走った。
不思議なくらい疲れなんて感じなかった。息も切れない。重くもない。
神威を助けられたのはこの力、夜兎研究のおかげだ。ひとまずこの件は保留にするとして、今は神威の無事を祈ることしかできない。
走っていると阿伏兎さんが目に留まった。
「おっと、お前さん何やって……団長!?どうしたんだこりゃあ」
目を見開き尋ねる阿伏兎さんに簡単に一部始終を話す。
「そうか、わかった
団長は俺が連れて行くから、お嬢ちゃんは部屋に戻ってな」
そう言った阿伏兎さんの目があまりにも真剣たったので、お願いします、と言い部屋に戻った。
本当はずっとそばにいたいけど。
無事を祈り、寝れずにただ座っていた。
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Alice(プロフ) - とっても面白いです!続きがめっちゃ気になります! 更新大変だと思いますが、頑張ってください!応援してます!(*´∀`*) (2014年7月17日 16時) (携帯から) (レス) id: d0e076cb76 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜舞 - Gypsophilaさん» ありがとうございます嬉しいです! (2014年7月12日 1時) (レス) id: 64c8e5ca48 (このIDを非表示/違反報告)
咲夜舞 - プリスケ侍さん» ご指摘ありがとうございます!変換ミスです!これからは気をつけます! (2014年7月8日 18時) (レス) id: 64c8e5ca48 (このIDを非表示/違反報告)
Gypsophila(プロフ) - 面白いです。もっと評価されるべき。更新待ってます(*´艸`*) (2014年7月8日 17時) (レス) id: efe787c0ec (このIDを非表示/違反報告)
プリスケ侍 - 真選組ですよー (2014年7月8日 17時) (レス) id: 3b18512e15 (このIDを非表示/違反報告)
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