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「なんかニュースで見たよ、空港で出待ちされてたでしょ。ツアーかなんかしてたっけ？」
「プラハでカレンダー撮ってたんだよ。そっちは？相変わらず気ままにお絵描きしてる？」
「そだね、お陰様で〜。えへへ」
「褒めてねえよ」
紫耀は思わず飲んでいたトカイを吹き出しそうになった。わざわざハンガリーに寄って買ってきたから必死に堪えたが、カウンターからこちらの様子を恐る恐る伺っている岸くんも面白くて困る。
ファジーネーブル(とにかく甘いやつ！と岸くんに海人が頼んだ)を嗅ぐ彼は、相変わらずマイペースに生きているらしい。Dreaming時代と全く変わらない。
変わったのは、紫耀との関係性くらいだ。
同い年の優斗が酒と煙草に溺れ、最年長なのにそれを叱るどころか黙認する場所を作った紫耀に海人が不信感を抱くのは当然だった。
「うわっ、やっぱお酒の味するぅ。岸くーん！オレンジジュースちょーだい！…なんでこんなの毎日飲んでたの？」
「…酔わなきゃ、忘れられないこともあるんだよ」
ああ、彼は相変わらず正しいな、と思う。
海人は無邪気にその正しさを振りかざして、枕営業でこの世界を渡っていくことを選んだ優斗を知らぬ間に傷付けていた。
類稀なる才能に恵まれながらも簡単にステージを降り普通に生きることを望む海人のような人もいれば、
飛び抜けた天才には生まれなかったけれど、ステージに立つことに魅了された優斗のような人もいる世界。
天才と呼ばれステージに焦がれながらも、日の目を長く見なかった紫耀にはそのどちらの気持ちも分かる。
それでも紫耀は優斗の味方になろうと決めた。
廉の、代わりに。
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LIKKA(プロフ) - →いつも励まされております。これからも未熟ですが楽しんでいただけたら感無量です。 (2020年5月28日 0時) (
レス) id: 39c1d8fd7b (このIDを非表示/違反報告)
LIKKA(プロフ) - 呑さん» いつもありがとうございます！また勿体なきお言葉を…岸くん確かに何気に初ですね、今回メンカラ紫祭りです。アイムドール、本当にすみませんでした。続き書こうと思っていたのですが事情があってちょっと変化させました。それでも楽しんでくださって→ (2020年5月28日 0時) (レス) id: 39c1d8fd7b (このIDを非表示/違反報告)
呑(プロフ) - LIKKAさんのお話は全部苦しいくらいに好きで好きで仕方ないのですが、このお話本当に大好きです。個人的にLIKKAさんの初岸くんに歓喜しております。アイムドールもドキドキしながら読んでいたので、そのドキドキを拾って頂いた気がしてます。大好きです！！！ (2020年5月27日 23時) (レス) id: 2d1b1a1819 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LIKKA | 作成日時：2020年5月23日 1時
