蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉6章

ずっと一緒……2 ページ12

風 『どちて？ どちてなの？』

　瑛斗(フウちゃんね。『どちて？ どちてなの？』っておいらに、いっぱいきくんだ)

　涼那(フウちゃんの『どちて？ どちてなの？』には『いっぱいこたえてあげなさい』)

　ってパパもママも、いうの
　
涼英.涼代『風 ちゃんはなんでも知りたいって(感受性が強い)お勉強が大好きな子なんだ(の)』

　おいら、にいにだからいっぱいおしえてあげたいんだ

　おれ、にいにだからいっぱいおしえてあげたいの

　瑛斗.涼那『どちて〜どちてなの〜？』

　風 『えいたんりょうたんどちて』


　ね？ フウちゃんてかわいいでしょ？

　おいらとリョウ

　おれとエイト

　フウちゃんを

　[どちてぼうや]

　ってあだなつけたの

　──

　-トゥルル-英羅の携帯

　瑛斗.涼那『おねえちゃん、でんわだよー』

　英羅『もしもし？ 風誠さん？ え？ 分かった…… アパートに行くね』

(おねえちゃん？)


　英羅『風誠さん具合が悪くて、病院で検査して貰ったんだけど…… 話があるって…… 私、風 誠さんのアパートに行ってくるね……』


　-回想-

　2000.年3月

　涼代『何ですって？ あ、赤ちゃん？』

涼英『武王風 誠…… って…… 英羅の家庭教師じゃないか!!』

　涼代『……貴女は、まだ中学3年じゃないの! 風 誠さんは大学4年生……』


　瑛斗(おいら、5さいだったけどおぼえてる。おねえちゃんないてた)(6月に6歳)

　涼那(おねえちゃん、だいすきなのって、パパとママとおはなししてた)


　英羅『ごめんなさい。春から高校だったのに…… 一年間休学させて下さい。お願いします。好きなの。風 さんが…… 約束します。赤ちゃんを産んだらきちんと高校入って。卒業してから風 さんと……』

　涼代『分かったわ…… 英羅が高校卒業するまでは赤ちゃんと一緒にこの家に住みなさい。結婚はそれからよ』

　涼英(……)

　英羅『パパ…… ママありがとう……』

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