Ruby キミの涙～初恋と宝石～Ⅴ１章 (ページ10)

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微笑む貴女と涙する貴女② ページ10

母は出掛けて留守で平日だから父は仕事だ

　こんな雨の中を尋ねて来てくれたるなちゃん。体調崩しているのに……ふうちゃんとるなちゃんは俺の幼なじみだ

　るな「ゴメンね。コーヒー迄煎れて貰って……あの……風歌ちゃんの事を相談しに行くって。協力してくれそうなの？」

涼希「……うん。優しそうな人だったよ。施設側に訴えてもダメだからね。例えばTwitterとかで何があったか訴える方法もあるって話しになってさ……」

　るな「そっか……世間の人に不正義を知って貰うんだね」

涼希「そういう事。倫里さんも『もう泣き寝入りはしない。風歌の受けた仕打ちを晴らすんだ』って。自分でも訴えるけど速水さんに記事を書いて貰いたいって言ってたよ」

　るな「リョウくんは？ふうちゃんの為にこれからも施設側と戦うの？会社からは辞めろって言われて……私リョウくんか傷付けられるのは耐えられないのっ」

涼希「るなちゃん。俺はるなちゃんに酷い事してくるヤツラが許せないんだよ」

　るな「ふうちゃんが……でしょ？リョウくんは……ふうちゃんが好きだからっ。ふうちゃんの無念を晴らす為に……」

　るなちゃん……確かにね。俺はふうちゃんが……

涼希「るなちゃんも、ずっと嫌がらせされて心が疲れただろ？市の職員達に俺は本気で怒っているの。お年寄りやるなちゃん、弱い立場の人達を傷付けている事に。これから皆世間に知って貰うから。るなちゃん! 俺はるなちゃんも守りたいんだからね」

　るな「リョウくん……ゴメンなさい。私も負けたくないよ……」

　るなちゃんが俺を慕ってくれている事は気が付いてたよ……ふうちゃん想いの優しい、るなちゃん……泣いちゃった、るなちゃん……

涼希「頑張ろうね。るなちゃん」

　もうキミを傷付けさせたりしないんだ……