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揺れる感情、ぐちゃぐちゃな思考
決行日までに出来ることは、やっておかねばならない。
__________ふと、過去に潜入した時の事を思い出す。
「なんで、こんな所にいるんですか。」
一度、こんな事を訊かれたことがあった。
そいつは新人で紫色のヘルメットとゴーグルを付けた奴。
その頃は小さい国に潜入していて、もうすぐ滅ぶ的な雰囲気であったと記憶している。
『何でって、此処が俺の持ち場だろ？』
「それは、そう…なんすけど。」
そいつは如何やら俺の返答が気に食わなかったのだろう。それ以降は何も言ってこなかったが、今でもその問いがぐるぐると頭の中を駆け巡っている。
その事を訊いた新人も国の動乱に巻き込まれ、戦死したのか以降会うことも無かった。
何故俺がここにいるのか、行き場の無い居心地の悪さを頭を振って振り払う。
本当にd!国と戦争をするのが正しい道なのか、俺には分からない。だが、遅かれ早かれ砲火を交えるのは確実だ。
今回の潜入で何を得るのかを、明確にしていなかったな。と思い数々の報告書を見返す。命令としてはめちゃくちゃだが、何としてでも役に立つ情報を持ってこいというのが上の言う事で。
外交の動きから、もはや
数々の犠牲になった諜報員から得たのは、
・彼らの機密が総統室に存在すること
・直近に戦争をする様な敵国の情報は確実に総統室だということ
・城の中は隅々まで幹部が侵入者を監視していること
一発勝負に出るしかなさそうだ。
目指すは総統室。
上からの命令は情報の取得だけでなく、
あの時の黒パーカーは脅威の奴に覚えられているだろうから、もう使えない。何か得体の知れない物になるしか無いのでは無いかと非現実じみた事しか考えられなくなってきた。
『もはや、メジェド様で潜入するしか…？』
と思考回路が溶けてきた所で
開いている窓から鈴虫であろうか、虫の鳴き声が響いてくる。気圧の変化なのか、風向きが変わったのだろう。
部屋の中に強く風が吹き込む。
自らのトレードマークとも言える特徴的な銀髪が目線を覆い隠す様に舞う。馬鹿げた考えを消す様に目を閉じる。
覚悟は決まっている。
結果がどうあれ彼らには、全力で否定して欲しい。
この国の存在を
自分という存在を。
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燈霞(プロフ) - 夕凪死苑さん» ありがとうございます！励みになります🙇 (8月24日 19時) (
レス) id: 69b5d9f3f9 (このIDを非表示/違反報告)
夕凪死苑 - すごい…面白いなぁ、展開が気になります！これからも読み続けますので、頑張ってください！ (8月24日 18時) (レス) @page33 id: 2d1a360a6f (このIDを非表示/違反報告)
燈霞(プロフ) - ゆゆしきさん» そう言って頂けて、嬉しいです！ありがとうございます！！ (2023年2月22日 15時) (レス) id: 9c318345e2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆしき(プロフ) - ついつい時間を忘れ読み入ってしまいました、、とても面白いです、、更新応援しています。 (2023年2月22日 3時) (レス) id: 8adc159d64 (このIDを非表示/違反報告)
燈霞(プロフ) - tktkさん» ありがとうございます！ (2023年2月10日 16時) (レス) id: 9c318345e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：燈霞 | 作成日時：2023年2月7日 5時
