24 Side ut. ページ26
グルッペンに任務を言い渡されて数週間、諜報員として長年培ってきた能力を武器に大先生こと鬱は情報を手に入れる為各地を飛び回っていた。
最後に辿り着いたのが、
資源が豊富にあるらしいが、民間の住宅・建築物を見る所あまり民間に恩恵は無いようで、国の中心部で一番立派…それでもウチの国に比べればそうでも無いが、立派な建物と言えば広場の中央にある教会くらいだろうか。
民間人は貧困に喘ぎながらも、何故か皆笑顔で暮らしているのだ。恐ろしさすら感じるほどに。
民間の情報をベラベラ喋ってくれそうな女性に近付き、お得意の話術で懐に入り込む。
女性は気を良くしたのか、聞いていないことまで喋ってくれる。
どうやら戦争についての公式発表は無いものの、報復戦争は噂の域を出ないが囁かれているようだった。
何人かの人間に聞いて回ったが、この国の人間は国のトップに異常性を感じるまでに熱狂的というか心酔している様に感じた。
「あら、貴方コレ持って無いのね？この国の人間は皆持ってるわよ〜。」
「貴方カッコいいからあげちゃうわね！」
「国の元首様が直々に配合してるのよ〜！やっぱり最高よね。」
と先程女性に囲まれまくり、頼んでもいないのに渡された香水のようなものが入った瓶を手に考える。
思考を遮るように甘い匂いが鼻腔にこびりつき、気分が悪くなる。
何と言うか国民の忠誠心と言い、街の雰囲気全体が、
ut「気味悪なってきたわ。」
と瓶をポケットに突っ込むと、嫌に甘いような匂いと人通りを避けるように、街の外れに向かう。
街の喧騒から一転、外れはどうやら自然が多いらしい。
鼻腔にこびりついた匂いが、爽やかな風で薄れ本来の嗅覚が戻っていく。
ここら辺で一服しよか、とタバコを取り出すと木の根元に腰を降ろす。少し先には湖があり、そこから吹く風が鬱の長い前髪をふわり、と吹き上げた。
自然は変わらず人間の営みを唯黙したまま、見守っている。
ラッキーアイテム
サッカーウェア
ラッキーカラー
あずきいろ
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燈霞(プロフ) - 夕凪死苑さん» ありがとうございます！励みになります🙇 (8月24日 19時) (
レス) id: 69b5d9f3f9 (このIDを非表示/違反報告)
夕凪死苑 - すごい…面白いなぁ、展開が気になります！これからも読み続けますので、頑張ってください！ (8月24日 18時) (レス) @page33 id: 2d1a360a6f (このIDを非表示/違反報告)
燈霞(プロフ) - ゆゆしきさん» そう言って頂けて、嬉しいです！ありがとうございます！！ (2023年2月22日 15時) (レス) id: 9c318345e2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆしき(プロフ) - ついつい時間を忘れ読み入ってしまいました、、とても面白いです、、更新応援しています。 (2023年2月22日 3時) (レス) id: 8adc159d64 (このIDを非表示/違反報告)
燈霞(プロフ) - tktkさん» ありがとうございます！ (2023年2月10日 16時) (レス) id: 9c318345e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：燈霞 | 作成日時：2023年2月7日 5時
