WILD DOCTORＳ 3

逢いたいよ… ページ4

ここは服装や髪型フリーだから、先生それぞれ個性がある。
まずは外科の医師控室。

「ただいまぁ！」

「おっ！おかえり！おつかれさん！
　今日なら言えば迎え行ったのに。」

相変わらずの山下先生は、今は中オペ。
念願のポストに着いた訳だ。

「「おかえりなさい。」」

亜嵐もメンさんも外来外科の担当。
ネッさんも中オペそれから新人も増えてた。
山下先生と並びで登坂先生。

「おかえりなさい。お疲れ様です。
形成外科なら、うちとの絡みも多いでしょうからよろしく。」

登坂先生はミステリアス度UP。

「お願いします。」

ホントは月と絡めたのに…。
ここにいるのは月だったのに…。

お土産を渡して、個室持ちの先生ゾーンへ。
院長は済ませたし、理事室も行った。
啓司先生と大樹はいなくて、アキラ先生は別大学へ出向中。
岩ちゃんは公休か。
敬浩先生はまだ診察中。
どんどん廊下を順番にご挨拶。

等々最後の部屋。
寺辻精神科部長のプレート。
哲也先生と並びか…やっぱり凄い。
ノックをすると

「どうぞ」

耳に記憶のある声がした。
ドアを開け中に入る。

「本日帰国しました。
　これからよろしくお願いします。」

頭を下げると立ち上がって

「お疲れ様でした将吉先生。
　どうぞ。」

ソファをすすめられたたので先にお土産を渡した。

「気を使ってもらってありがとね。
　あちらはどぉだった？」

なんでいちいちカッコいいんだろ？
余裕があるから？
少し医療の話をした。

「聞いていいよ。」

雪花さんがお茶を出してくれて下がると、そう言って少し笑った…。

「月、どおしてますか？
　病気の進行具合はどぉですか？」

「一日の殆どを寝て過ごしてる。
日差しも音も刺激になるみたいで。
あとは寒さと湿度にも弱いね。
それでも少しいい時は、起きて料理や家事をしてくれてるよ。」

やっぱり一緒にいるんだ…。

「逢わせてもらえませんか？
　それからこれ、彼女へのお土産です。
渡してください。」

「お預かりしますね。
それから聞いてみるけど、月が良いといえばうちで逢ってもらえばいいですけど…。
逢わないと思いますよ。」

余裕…。
この人の前だと自分がガキだと思えてしまう。
月が頼りにしてるのも仕方ないよな…。

「そろそろ次の患者様の時間なんで。
では。」

一緒に部屋を出て自分の部屋に戻った。

月…逢いたいよ…。
オレ日本にいるんだよ。

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