姉は思う ページ17
それは暖かい初夏の昼下がり。
食事の後片付けをして、お店で良平さんと話していた時、4歳〜5歳位の男の子が、大きなリュックを背負って現れた。
どこのお子さんだろう?
この辺の子やお客さんのお子さんは顔を覚えているから、初めての子だとすぐにわかった。
近くに母親の姿は無い。
「ボク、野替愁平さんの子供で、愁太です。
ママが、これからはパパに育ててもらえって言って、ここに来ました。
お願いします!」
忘れないうちにと思うのか、息継ぎも無く一気に言うと、良平さんにパパ?と聞いた。
「オレはパパじゃないよ。
ボク、ママは?」
「ママはどこかに行ったよ。」
「どこから来たんだ?」
「えっとあっちの遠く。」
その子は駅の方を指した。
埒が明かない。
「腹減ってないか?」
「…すいた。」
「よし、おじさんちで飯食ってけ。」
いつものごとく良平さんは言うと
「陽、頼むな。」
って私を見てごめんの手。
頷いてその子を奥に上げ、オムライスを作って出すと、きれいに食べて
「ごちそうさまでした。
美味しかったです。」
ときちんとご挨拶した。
良平さんの電話で駆けつけたみおちゃんは、その子をじーっと見ると
「目のあたり似てない?」
と私に言った。
「そう?似てないよぉ。」
そうこうしてるうちに、啓司さんと絵美ちゃんが来て、その子は話し始めた。
「あなたがみおさん?ボク…」
と始まった。
なおもその子をじーっと見てみおちゃんは、膝から崩れ落ちた。
啓司さんに支えられて、絵美ちゃんに付き添われて、一旦あちらのお店で休ませることにした。
愁平さんからは、仕事途中に電話があり、
「全く身に覚えが無い。
遺伝子でも何でも調べて欲しい。」
と良平さんに言ったらしい…。
愁平君も有名になったから、知らない人でも名前や顔を知られている。
何かの嫌がらせとも考えられる…。
みおちゃんに対して、みあと名乗るあたりに悪意が感じられて、これから何が起こるのかとても不安になった。
警察に届けて、その子を引き取って貰う様頼もうと考えたけど、おまわりさんは嫌だとその子があまりに泣くので、良平さんは
「母親を早く見つけてください。
しばらくはうちで寝かせます。」
やっぱり良平さんはそうなる。
夜、帰りに寄ってくれた哲也君は
「人が良いのも程がある。
なんでうちに泊めるんだよ。
愁平にも可愛そうだし、みおはどうしたらいんだよ!」
と怒っていた。
確かにうちに泊めるのは違う気も。
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みお(プロフ) - つくよみさん» つくタン(は〜と) どんまいギュ~ウヾ(≧∇≦) (2019年3月10日 19時) (レス) id: 3dd427fe94 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - つくよみさん» モォかなり笑わせてもろたょ(´V`)♪ 大喜利王健在でしたね(笑) でも天然発言のGSさんには勝てないかも(笑)( ^o^) 本人ぼけるつもりなく真面目に言ってるから余計にツボにくる(爆)(^^*) サバゲー配信も楽しみ(=^..^=)ミャー (2019年3月10日 10時) (レス) id: 3dd427fe94 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - ニャイ(=゚ω゚=)可愛い(*⌒∇⌒*) (2019年3月10日 10時) (レス) id: 7bd6b3fcc4 (このIDを非表示/違反報告)
つくよみ(プロフ) - みおさん» よっ!LDHの大喜利王! (2019年3月10日 7時) (レス) id: 582338d1af (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 黒木蓮(Kuroki・Len)さん» 妊婦さんにはストレス厳禁、笑って過ごせるのが何よりだねo(^▽^)o 皆の変わりに説教しといたからね!(≧∇≦*) (2019年3月10日 6時) (レス) id: 3dd427fe94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月詠 | 作成日時:2019年2月27日 6時