こんなの嫌だ ページ22
菜津が走って戻ってきた。
「ねぇ、これ見て！」
菜津は紙を握りしめていた。
そしてそれを目の前にぱっと出した。
「これ、エアリナの字！」
そう、これはエアリナの筆跡だ。
「そうだね」
「そうだねじゃないよ、これヤバいよ」
何が？
だって……。
「あっ」
「そ、それまさか、書置きって訳じゃないよね」
「ちょっと、やめてよ！」
私は慌てて瑠衣をとめる。でも
「梨々花。多分そうだよ」
菜津の冷静だけどがっかりした声。
中身は読んでいないんだろうけど、どう考えてもエアリナの書いたものだという。
しかもいつもと違って走り書きで、全然言いたいことが伝わらないって。
「そんなあ……」
わかりやすいくらいしょんぼりする私と瑠衣。
「えっとね、……」
梨々花、菜津、瑠衣へ
ごめん、もう時間無い
急がなきゃ。間に合わなくなっちゃう
みんなと一緒に入れて楽しかった
戻れないかもなの、だから先にこんなこと言わせてもらうね
みんなと一緒だったからよかった
これまでありがとう
エアリナ
ほんとうに走り書き。
だけど、それ面と向かっていってほしい。
いや、だけど目の前で言われたら意地でも引き留める。
それを分かっていたんだなあ
続く
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桜雪☆(プロフ) - 奈月さん» コメントありがとうございます！ (2018年6月10日 17時) (
レス) id: 7ff7ae767b (このIDを非表示/違反報告)
奈月(プロフ) - エアリナの考えってすごい。素直にそう思いました。続きが楽しみです(*^^*) (2018年6月9日 14時) (レス) id: b8b2585ba0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜雪☆ | 作成日時：2017年11月5日 9時
