【Side Story】Possibility Cross (ページ7)

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『uchronia』ページ7

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『uchronia』

ユートピアは、
ユークロニア(時間のない国)でもある。
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＊俺はこの力をどうすればいいのだろうか。

＊まずそれが頭に浮かんだ。

＊森羅万象に任意で干渉できるこの力。
今この瞬間も、俺は時を止めている。

＊自分では何をしたいのか。
それもわからない。

＊空間と時間、それは裏表だ。
そんなもんは量子力学の知識があれば
すぐに理解できる。

『今こんなことを言われたとして、
俺はこの巨大なUniverseの中で
どう生きて行けばいいんだ…』

＊自身が得た能力はCrossにとって
とても強大であった。
本来ならもちろんNightmareの為に
力を使うべきはずなのだが、
何故か自分でこの力を行使していて
恐怖心が生まれた。

＊『決意』が一瞬でも消えたら
この能力は不完全な化け物を
生み出してしまうかもしれない。
決意に限りがあるかは知らないが、
それが恐怖でしかないのだ。

＊別に、それを心配しているという
ことでもなく…

＊自分でも分からないが、あの巨大な
世界群を一望してから確かに
自分の存在がちっぽけに感じるように
なったのだ。言われてみればErrorの
言うこともわかる。

＊そして、この能力は
『合流点』と『分岐点』を
捻じ曲げてしまう。
今この瞬間だって、時を止めていても
『分岐点』へ向かっているのだ。

＊手帖に記されていた『あちら側』の
話も、その『あちら側』の表すものが
『Universe』である可能性もある。

『もし俺らが現実に出れたとしても、
それが仮想である可能性もある。』

＊もしそれを現実であると俺が思っても、
それが仕組まれているかもしれないという
この恐怖。今この瞬間も、それは
『創作物』の宿命として離れない。

＊…もちろん、そのステージに
立てなかった『瑕疵ある者』も
きっとこの世界には居るだろう。

＊何者か…まぁあの創造者により
俺はこの世に生を受けた。
けれどそれは見方を変えれば不幸で、
はたまた幸運でもある。

＊ひとつ言えることは、永遠に
この世界は遺ること。
もし一度それが世に出されれば、
忘れられない限り観測者がいる。

＊もし観測者がいなくなり
忘れられたとしても、
物語は繰り返される。
俺が時間を止めようが早めようが、
その合流点には突き進む。

＊『破棄』しない限り。

ユートピアとディストピア、
それは裏表一体なのだ。

＊Crossは『あちら側』の
説明を読みながら、そんなことを
独り考えるのだった。